これであなたも信頼してもらえる、ソーシャル・プルーフとは?
商品を買うときにその商品のレビューで判断してしまいますよね。
これをソーシャル・プルーフと言います。
英語にするとSocial Proofで直訳すれば社会的証明ってとこでしょうかね。
商品の購入など何かの決断をするときには、他の人の評価や有名人の評価を決断の裏付けとして考えてしまうと言う現象です。
今回はソーシャル・プルーフの原則やビジネスへの応用の仕方などを紹介します。
これであなたも信頼してもらえる、ソーシャル・プルーフとは?
ソーシャル・プルーフが有効な例として下記の物が知られています。
- オンラインショップで商品を購入する人の61%はレビューを気にしている
- 18歳から34歳の91%はレビューを身近な人からのおススメと同程度に信用している
- インフルエンサーからの紹介で商品の売り上げが5.2倍上昇する
この現象に当てはまる人も多いのではないでしょうか?
私も何かを購入するときにはこの商品のレビューを見て信用できるか判断します。
では、どうしてこのような現象が起きるのでしょうか?
ソーシャル・プルーフを引き起こす原因
ソーシャル・プルーフを引き起こす原因として不確実性が考えられています。
新しい商品を買うときや行ったことのない場所に旅行に行くときなど自分のニーズを満たせるかどうか自分では判断できません。
そのため、他人の意見や周りの人々の動きなどを参考に信用できるものに従うようになります。
何を信用するかはその人の個性と状況で変わるのですが、大きく分けて3種類あることが知られています。
- 類似性
- 専門性
- 数の多さ
類似性
自分と似た人の意見なら信用できるということです。
スタイルのいい人がおススメする服が太っている人にも似合うかどうかは分からないですよね。たぶん、自分には似合わないと判断してその商品を買わないと思います。
専門性
専門家の意見なら信用できるということです。
病気になったときには医者の言うことを信用しますよね。病気の知識がないとどう対処してよいのか分からないので医者の言ったことを信用します。
数の多さ
他の人も同じことをしていたら信用できるということです。
初めてきた街でほぼ満席の飲食店と誰も客のいない飲食店だとどちらを選びますか?おそらく、ほぼ満席の店を選ぶと思います。客が多いのだからおいしい料理が食べれるだろうと判断してしまいます。
これはバンドワゴン効果とも似ているので下記の記事も見てもらえたらと思います。
ソーシャル・プルーフを検証した実験
ソーシャル・プルーフを検証した研究として1951年にAschが行った実験が有名です。
YouTubeに良い動画があったので参考にしてください。
この動画で行っているのは3種類の線の長さを比べ、どれが目的の長さの線かを選ぶという実験です。
グループの中の1人だけが被験者で残りはダミーでわざと間違った選択肢を選ぶよう指示されています。すると、1人で行ったときには間違う確率がほぼ0だったのですが、他の人の影響により12回中1回以上間違う確率が75%まで上昇していました。
この様に正解が分かっていても周りの判断を参考にするために間違った判断をしてしまうようです。
人がいかに周りに流されやすいかが分かります。
上記では不確実性が重要という話をしましたが、常に当てはまるわけではないようです。
ただ、不確実性が類似性や専門性、数の多さによる判断への影響を高めることは間違いないでしょう。
どのようにビジネスに活用するのか?
ソーシャル・プルーフはどのように役立てる事ができるのでしょうか?
主な方法として下記の3つが知られています。
- ポジティブなレビューをしてもらう
- インフルエンサーや表彰の活用
- 顧客の数を宣伝する
ポジティブなレビューをしてもらう
ネットでの販売が増加している中でレビューの役割が大きくなっています。
あらゆる商品を簡単に調べることができるため、それぞれの商品の特徴を吟味して自分にとってベストなものを選ぶのは大変難しい作業になっています。
そのため、レビューに基づいて購入すると言う方法がコスパの良い方法になっています。
BrightLocal社の調査によると88%の人がオンラインショップでのレビューを信用しているという結果が得られています。
また、レビューを確認するのは2-3個という人が1番多く59%でした。続いて1個が20%、4-5個が16%という結果になっています。
さらに、5段階評価の3以上でないと商品を購入しないと答えた人は42%で一番多いという結果になっています。
この結果からもレビューの重要性が分かると思います。
インフルエンサーや表彰の活用
インフルエンサーや「○○セレクション金賞」なども相手からの信用を引き出します。
信用できる人や団体からのお墨付きがあれば商品を買ってみようと思いますよね。
BrightLocal社の調査によると49%の人はツイッターでのインフルエンサーからのおススメを頼りにしていると答えています。
また、その商品を出した企業よりも8倍以上シェアしてもらえる可能性が高まりまることも分かっています。
ただ、フォロワーが多ければよいというものではなくてインフルエンサーの働きかけで動いてくれるフォロワーがどれだけいるかを調べていく必要があると指摘されています。
顧客の数を宣伝する
例えばマクドナルドは90億人分の食事を提供していると宣伝しています。これだけ多くの人が利用しているのであれば利用してみようという心理になってしまいます。
また、自分だけ知らないということになればコミュニティーから省かれたように感じになってしまいます。
また、部活帰りなど数ある飲食店の中から最適な所を選ぶのは面倒です。
その場合に他の人も利用しているからとりあえずマクドナルドに行こうか、というと言う決断をした方がハズレが少なくなります。
まとめ
今回は信用してもらうためにはソーシャル・プルーフを取り入れようという話をしました。
人は理論ではなく感情で動く生き物です。
理論だけでなく、どんな情報が提示すると顧客が損をしないと判断してくれるのか考えてマーケティングしていきましょう。
ライザップのCMはソーシャル・プルーフの良い例かと思います。
有名人に肉体改造を行ってもらい結果をアピールするという戦略はポジティブなレビュー、インフルエンサーの活用に当てはまります。
同じ悩みを抱えている人は自分でもできるかも、という気にさせられますよね。
こんな感じでどのように顧客を惹きつければいいか考えていくと良いと思います。
参考文献
BlightLocal
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