人間関係をぶち壊す、マニピュレーターの戦略と対処法

人間関係をぶち壊す、マニピュレーターの戦略と対処法

一度マニピュレーターに狙われると本当に厄介です。いつの間にか自分が傷つき、他人を信用できなくなります。他人を蹴落としてまで自分の利益を求めて出世していくので関わらないのがベストでしょう。

しかし、職場の上司や同僚などそうはいかない場合があります。私もこうした上司の多いブラックな会社にいたのでその体験を下にマニピュレーターについて紹介して行きます。

この記事を読むことで関わらない方がいい人の特徴とその人の対処法が分かります。

この記事はこんな悩みを解決します
  • 人間関係が辛い理由が知りたい
  • マニピュレーターって何?
  • マニピュレーターの対策方法が知りたい

人間関係をぶち壊す、マニピュレーターの戦略と対処法

マニピュレーターとは他人を利用して自分の利益を得ようとする人のことを言います。
もちろん、ある程度は自分の利益のために他人を利用することもあります。しかし、自分のために他人が不幸になっても良い、という行きすぎた考え方の人は間違いなくマニピュレーターです。

例えば、何か相手の弱みを握ってそれで相手に犯罪に近い行動をさせたり、相手に損をさせてその代わりに自分の特にする、というようなタイプが当てはまります。学校にいるいじめっ子や会社でとにかく自分に有利な論理を作り上げて出世しようとする人が当てはまります。

マニピュレーターは本人が気づかないところから攻撃するので攻撃された人は気づいたら人間関係が崩壊してた、ということになってしまいます。

私も気づいたらコミュニケーションができない人間、というレッテルを貼られ役員からの評価が下がっていました。

では、マニピュレーターにはどんな特徴があるのでしょうか?

マニピュレーターの特徴
  • 相手に勝つことを求めるマニピュレーターは相手に勝利し、自分の思い通りになることに尋常じゃないほど高揚感を覚えます。人生で遭遇すること全てに対して勝利しなければならないと思っているため、なかなか負けを認めようとせず自分が勝ったと納得するまで続きます。
  • 他者を支配する人の上に立ち、指示を出すことを常に望んでいます。自分の見せ方を心得ていて相手の直感的な不信感を取り除くことに長けています。また、攻撃的な面は隠したまま相手が受け身になったり譲歩したりする手口を用いて相手より有利な立場を維持しようとします。
  • 容赦ない人間関係を消耗品と考え、自分の出世のために他人を利用します。善悪は持っていますが、自分の利益のために良心を棚上げして考えます。そのため、目的のために手段を選ばず自分を必ず正当化します。

あなたの周りにも勝つことにこだわり、他人を支配しようとしている人がいませんか?どうしてそんな性格になってしまうのでしょうか?

マニピュレーターになる理由
  • 自分を疑わない…人を攻撃することが本当に必要なのか?自分が間違っているのではないか?と考えません。公平さや真っ当な手段に対しても自分の欲の前に立ちはだかるものは全て敵と見なします。
  • 譲歩しない…相手に負けることがあっても、長い目で見た時に利益がある事実を学ぼうとしません。そのため、他人の意見を聞き入れることが出来ず、何が何でも自分の意見を通そうとします。
  • 同情しない…他人が見せた弱みを自分の利点としてしか見なせません。相手が誰であろうと同情を寄せることはなく、自分の利益のために利用します。

過剰な自信があり他人に思いやりがないとマニピュレーターになってしまうようですね。特に、自分を疑わない人間には気をつけた方が良いです。社会の価値観がこんなにも多様化しているのに「この方法が一般的で正しい」と思い込んでる人は自分を疑わず、誰かを傷つけていることにも気づけません。

マニピュレーターの戦略

できるだけ、マニピュレーターとは関わらない方がいいのですが、親戚や同僚にいて関わらずにいられない、という場合があると思います。

そういったときにも上手く対処できるようにマニピュレーターが人間関係を崩壊させるためにどんな戦略を使ってくるのか見ていきましょう。

  • 矮小化
  • 虚言
  • 否認
  • 暗黙の威嚇
  • そそのかす
  • あからさまに威嚇する

矮小化

矮小化するものとして2つあります。

  1. 自分の悪意のある行動
  2. 他人の意見

この2つを矮小化することにより自分の非倫理的行動を正当化し、他人の意見を受け入れないようにします。

こうした合理的な方法で自分の利益を最大化しようとします。よく見かけるのは他人の意見を矮小化する人です。自分の意見を通すために他人の意見を矮小化します。「この場合は当てはまらない」、「その前提がある時の話でしょう?」、「その意見は分かりますが〜」という言葉を使い他人の意見を否定して自分の意見を通そうとします。
こうした言葉でマニピュレーターの意見が尤もらしいように聞こえます。しかし、ちゃんと考えれば筋が通っていないことが分かります。

虚言

相手をコントロールするために嘘をつきます。嘘なんかすぐにバレると思ってしまいますが、非常に巧みな嘘をつくため明らかにできません。

マニピュレーターの嘘の特徴として4つあります。

  1. 肝心なことを言わない
  2. 意味を曖昧にする
  3. 被害者を演じる
  4. 犠牲者を中傷する

こうした戦略により聞き手に全体を把握できないようにして聞き手の勘違いを利用しようとします。また、明らかな嘘でないため自分の責任を逃れます。

また、自分が被害者かのように装い相手の同情心につけ込みます。また、被害者が自業自得だったかように誘導し、自分の攻撃性を隠そうとします。

最悪ですよね。私の上司に対して嘘を指摘しても最終的には言った言わない、という問題になったり、こちらの話の捉え方が悪い、とかそういう意味で言ったのではない、というようなことを言い出しました。

否認

自分の不誠実な行動がバレた時にさえそれを認めようとしません。これは不幸な現実を受け入れられないということではなく、自分の攻撃性を認めようとしないということを表しています。

マニピュレーターの否認の特徴として3つあります。

  1. 選択的不注意
  2. はぐらかす
  3. 無知や混乱を引き起こす

自分の勝利を信じて疑わないため相手の忠告や警告を受け入れません。自分の利益にならないことに対しては全く無関心になります。

自分に不利益が生じる時に問題に対して直接的な回答をしようとしません。いつの間にか話題が変わっていたり、曖昧な言葉を使って自分の立場を守ろうとします。

自分に不利益が生じそうな時に知らないふりをしたり、混乱していたと言い訳します。これにより、自分の攻撃性に疑問を持った人の正当性を疑うように仕向けます。嘘がバレた時には「そんなこと言っていない」としらばっくれ自分の責任を認めようとしません。

暗黙の威嚇

相手の不安を煽り追い詰め、脅しや憎悪を気づかれることなく威嚇します。

相手を威嚇する特徴として2つあります。

  1. 罪悪感を抱かせる
  2. 羞恥心を抱かせる

相手の良心が優れているほどこの方法が効果的だと知っており、「配慮が足りない」、「自分勝手だ」などと言ってきます。しかし、本人はそんな言葉を言われても意に介さないので徒労に終わってしまいます。

相手の価値観や能力、人間性に疑問を投げかけ相手の劣等感を刺激します。「経験が浅いから〜」、「その考えは変えないと」などと言って相手より優位な立場に立とうとします。

そそのかす

相手を賞賛し褒め称えるのが上手いです。人は褒められたいという欲求があるため褒めてくれた相手には警戒心を解き信頼や忠誠心を抱くようになります。

ただ、この褒めるという行為も自分が後で利益を得たり、競合している相手を突き落すために行われています。例えば、褒めることで上司に取り入り、何か問題が起こった時には他人に責任転嫁して自分が出世しやすい環境を構築します。

あからさまに威嚇する

一見すると威嚇することは他人からの評価を下げ、不利益になりそうですがマニピュレーターは利益のために怒りさえも利用します。怒りを計画的に使えば人間関係を操作し相手を支配できます。

例えばミーティングなどの場で自分のやってきた攻撃的な行動が明らかになり、無知や混乱もよそおえず認めるしかなくなった場合、「この場で話さなくても良くない?」とか「なんでそんなひどいこと言うの?」と言ってこちらの罪悪感を引き出し、自分が被害者かのように振る舞います。

そうすると、ミーティングに参加していた人はマニピュレーターの意見に引きづられるため、マニピュレーターは素直に自分の間違いを受け入れるよりも利益を得ることができます。


上記のようにマニピュレーターは様々な手段を用いて駆け引きをしてきます。

マニピュレーターの対策

マニピュレーターの対策として問題なのはマニピュレーターか見抜けないことにあります。

マニピュレーターを見抜けない理由
  • 自分が攻撃されていることに気づけない…攻撃が明瞭でないため被害者自身が脅威は感じていても客観的な理由や証拠が見つけれず確信が持てません。また、ほとんどの人は自分の良心に従って行動するためマニピュレーターの可能性はとても少ないです。
    そのため、被害者は自分の思い過ごしだと考えてしまいます。
  • 傷ついているのは相手だと思わせる…マニピュレーターは自分が負い目を感じていてそれを癒すためとか、相手の気を使うあまり自分がそんな行動をしていると思わせます。自分が親切心や思いやりから行動していると思わせることで自分の攻撃を正当化します。
    その説明が巧妙なため被害者が疑った時に勘違いかと思い直してしまいます。
  • 自分でも気づいていない弱点をついてくる…人は自分が無神経で思いやりのない人間と思いたくないと言う特徴があります。
    そのため、マニピュレーターに操作されても疑うことは悪いことと自分を責めてしまいます。操作されたと断定するためには明確な証拠が必要になります。

具体的な対策法

こんなマニピュレーターですがいくつかの対策法があります。

  • 人格を正確に判断する
  • 自分の性格を熟知する
  • 相手の次の手を読む
  • 得意なことにエネルギーを使う

人格を正確に判断する

人は相手も自分と同じだと思ってしまいます。
しかし、マニピュレーターとは世界観や行動規範を共有できません。

相手がマニピュレーターかどうか判断するのは難しいですが上記の戦略を使っているのを見たらたら疑って掛かりましょう。また、言ってたこととやっていることが違う、自分に都合のいいように話を解釈するなど、誠実さや正直さに欠けた振る舞いが多い場合は関わらないようにしましょう。

自分の性格を熟知する

マニピュレーターは相手の弱みにつけ込んできます。
そのため、自分の弱みをしっかり理解しましょう。

自分の弱みの例

  • 狡猾で悪質な人間がいると思えない
  • 良心が強すぎる
  • 自身に乏しい
  • 理詰めでものを考えすぎる
  • 依存感情が強い

こうした弱みを理解しておくことで相手の攻撃にも冷静に対処できるようになります。

こうした性格は普通に人間関係を作るときには良い面なのですが利用されることを考えた場合には悪い面となります。マニピュレーターに操作されやすい性格になっていないか疑ってみましょう。そして、マニピュレーターにはこうした性格を見せないようにしましょう。

相手の次の手を読む

相手の攻撃に対処しているだけでは自分の精神がすり減っていきます。

マニピュレーターは自分と違う価値観を思っていると認識しましょう。そして、動揺したり、たじろがずに自分の主張をして行きましょう。

職場でマニピュレーターがいる場合、そのマニピュレーターの上司に自分の考えを伝えておくことで虚偽の説明を防ぐことができます。

得意なことにエネルギーを使う

マニピュレーターは自分の利益のために仕事を作り出し、他人にその仕事をさせます。

こうした仕事をしても成果は上がらずストレスや疲労が溜まるだけになります。

それよりかは自分の得意なことや好きなことだけすると言う立場を保持することで精神的にも健康になり成果が出やすくなります。

自分の得意なことの場合はマニピュレーターよりも知識があるため変な理論に振り回されなくなり、マニピュレーターを牽制できます。

操作されないためのテクニック

マニピュレーター対策を成功させるためのテクニックも紹介して起きます。

  • 言い訳を聞き入れない
  • 問い正す時には責任をつける
  • 個人的な限界を設定する

言い訳を聞き入れない

マニピュレーターは自分に都合のいい材料だけ集めて合理的な言い訳する準備をしています。
その言い訳を聞き入れてしまうと正しい判断ができません。そのため、次のポイントに気をつけましょう

  1. 意図ではなく行動で判断する
  2. 直接的な返答しか受け入れない
  3. 目の前の問題に集中する

マニピュレーターは自分を正当化するために感情論を持ち出し同情を誘いますが耳を貸さないようにしましょう。

曖昧な返答を受け入れてしまうと相手が勝手に解釈を変え、意図したこととは違う情報が流されます。「はい」か「いいえ」で答えられるのに別の答えが帰ってくる場合は何か駆け引きをしようとしていると考えられます。
そうした場合に話がそれてしまうので目の前の問題から離れないように注意しましょう。

問い正す時には責任をつける

相手が誤った行為を正すために何をするのか要求します。もし、はぐらかしたりするようであればすぐに話を蒸し返し言質を取ることに集中します。

相手は自分の不利益になることが嫌いなので一番効果的かもしれません。
この際に気をつけるポイントとして2つあります。

  1. 真っ当な交渉をする
  2. 反撃に備える

露骨に非難したり脅迫することは避けましょう。マニピュレーターと同じ戦略を使うと自尊心が傷つきますし、相手に付け入るスキを与えることになります。

こちらが真っ当な交渉をしても反撃してくる可能性があります。こちらの罪悪感や羞恥心を刺激してきても相手の戦略だと割り切りましょう。

個人的な限界を設定する

相手の行為に対してどこまでが許容範囲でどこからが許容範囲外か決めておきましょう。また、許容範囲を超えた場合にどんな行動をするかも予め決めておきましょう。

この際に気をつけるポイントが2つあります。

  1. 許容範囲を越えると素早く行動しましょう。
  2. 自分の考えを話しましょう

素早く行動することで、ズルズルと相手に操作されるのを防ぐことができます。手遅れになると自分の立場を回復できなくなってしまいます。

誰かが不利益を被っている場合でも被害者を代弁しようとはせず、自分の意見を伝えましょう。自分以外の人間の話を持ち出すと自信のなさに付け込まれます。

まとめ

今回はマニピュレーターの戦略とその対策について紹介しました。

マニピュレーターは特別な存在ではなく身近にいます。ただ、その悪い面が表に出ないだけで多くの人がマニピュレーターの可能性があると指摘されています。

このような指摘はダークトライアドと言いう自分の利益のことしか考えない人達と一致するところがあります。

自分を守るために上記のようなテクニックを参考にして良い人間関係の構築に繋げてもらったらと思います。

参考文献
あなたの心を操る隣人たち

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