プレゼンテーションの構成とコツ。あなたのスキルが格段にアップします。

失敗しないためのプレゼンテーションのコツ
この記事はこんな悩みを解決します
  • プレゼンテーションのコツが知りたい
  • どんな構成にすればいいのかわからない
  • 人前でうまく話せる様になりたい

プレゼンテーションをしても自分の言いたいことがうまく相手に伝わっていなかった、と言う経験をしたことはありませんか?人に説明するって難しいですよね。内容がわかりやすくても聴くひとの興味を惹きつけられなければ良いプレゼンテーションとは言えません。今回はどうすれば人に伝わるプレゼンテーションができるのか紹介していきます。

この記事を読むことでプレゼンテーションで失敗することがなくなります。

プレゼンテーションの構成とコツ。あなたのスキルが格段にアップします。

プレゼンを行う上で重要なのは相手に話を聞いてもらうことです。どんなに重要なことを話しても聞いてもらえなければ意味がありません。

そのため、まずは相手を退屈させないための構成を考えていきましょう。

プレゼンテーションの構成

一番重要なのは話の導入部分です。
ここで興味を引かなければその後の話も聞いてもらえません。

具体的な話し方として下記の6つがあります。

プレゼンテーションの始めかた
  • 人間味あるれる話をする…先日、朝食の後に新聞を読んでいるとこんなニュースを見つけました、など
  • 具体例を挙げる…プレゼンテーション能力によって聴衆の理解度は2倍も違うことが知られています、など
  • 何か品物を使う…スティーブ・ジョブズが封筒の中からMacbookを取り出した様な感じ
  • 質問をする…プレゼンテーションに置いて何が大切だと思いますか?など
  • 印象的な言葉を引用する…神は死んだ、など
  • ショッキングな事実から始める…あなたが一生懸命話しても相手はほとんど聞いていません。

堅苦しい話ではなく、気軽でさりげない自然体の印象を与えることが重要です。
友人に話しかける様な感じだと相手も身構えなくなります。

さらに、ただ上記の様な導入を使うのではなく下記の様なテクニックと組み合わせれると効果的です。

聴衆を惹きつけるテクニック
  • 平凡な事柄について非凡な事実を挙げる…私たちが普段から使うスマホですが、仕事の集中力を20%低下させています、など
  • 美化された噂話を使う…坂の上の雲で書かれている様に秋山兄弟は生活を単純明快にするために二人で一つの茶碗を使って生活していました、など
  • 目の前に絵を浮かび上がらせるような語句を使う…焼け付く様な日差しにセミの鳴き声が聞こえただ立っているだけで汗をかく様な暑い日でした、など
  • 2つの対照的なセンテンスを使う…片方をより際立たせるためのギャップを意識して導入を作る

プレゼンテーションを始める時にはこうしたテクニックを使い聴衆を惹きつけましょう。

始めかたが重要な様に終わりかたも重要です。

プレゼンの目的は聴衆に行動をしてもらうことです。そのため、最後に良い印象を持ってもらわなければプレゼンの後の行動に結びつきません。
ポイントとしては飽きられる前に話を終えることです。面白い絶頂を過ぎたところで終わると良い印象になります。

そのために下記の5つの方法があります。

プレゼンテーションの終わりかた
  • 話の要点をまとめる
  • 行動を起こすよう訴える
  • 聴取を心から褒める、笑わせる
  • 話の内容にふさわしい詩句を引用する
  • 最後に向けて話を盛り上げる

こうした終わりかたができると聴き手が頭の中で話を整理でき、行動を起こす時の不安がなくなります。聴き手に自分はプレゼンの内容を理解できたと思わせる様にしましょう。

こうしたポイントを踏まえ、次にどのようなプレゼン全体の構成を考えればいいのか紹介します。

プレゼンテーションのフレームワーク

プレゼンテーションに有効なフレームワークとして3つあります。

プレゼンテーションのフレームワーク
  • PREP法
  • AIDCAS法
  • FABE法

それぞれについて詳しく紹介していきます。

PREP法

ビジネスで相手を説得するときなどによく使われるフレームワークです。結論を最初に言うことで興味を引き、その後に根拠を示していきます。

Point(結論) タバコを辞めるべき
Reason(理由) 健康に悪いから
Example(具体例) タバコを吸うとガンになる確率が1.6倍、循環器系の疾患が1.4倍になることがわかっている
Point(結論、要点) 国の医療費を圧迫するのでタバコを辞めるべき

Exampleではグラフや表を使って説明すると効果的です。

結論が聴き手の予想外なものであるほど興味を惹きつけます。例えば聴き手に質問して答えを想像させておき、聴き手の思っていない様な答えを提示すると聴き手の注意を惹きつけることができます。上記で紹介した方法を参考にしてください。

これが基本的な型になるので使える様になっておきましょう。

AIDCAS法

セールスライティングで使われる方法ですがプレゼンテーションにも使えます。聴き手の興味を惹きつけてメリットを確信させて行動を促します。

Attention(注意) 問題を先送りすると良いアイディアが思いつきます。
Interest(興味) 敢えて結論を出さずにおくことで潜在的に問題について考えてしまう様になります。
Desire(欲求) 少ない努力で成果を出したいですよね。そのためには良いアイディアが必要です。
Conviction(確信) 実際にキング牧師の演説で有名な「I have a dream」というのは原稿に書かれておらず、演説の直前に思いついたとされています。
Action(行動) 何か重要な問題について考える時には答えを出さない様にしましょう。
Satisfaction(満足) 聴き手が行動してよかったな、と感じれば成功です。

多くの商品はこのフレームワークを使って売られています。例えば、ダイソンの「吸引力の落ちない掃除機」、ライザップの「結果にコミットする」などがあります。注意を引き、相手の興味を引き出す様なCMになってますよね。

確信の所には表や図などでデータを示すこともありますが、すでに大きな成果を出している人や専門家のコメントを入れることも多いです。

AIDCASに似たものとしてAIDMAやPASONAという方法が知られています。

AIDMA法

AIDMAはConviction(確信)の代わりにMemory(記憶)が入っています。聴き手の記憶に残る様な情報を入れることでプレゼンテーションを聞いた後に思い出しやすくなる様なフレームワークになっています。

PASONA法

PASONAでは聴き手の問題を提起し、その問題を解決するためにどうすればいいのかを書いていきます。そして、最後に聴き手の行動を促します。

Problem(問題提起) 夜なのによく眠れない
Affinity(親近感) 私も眠れなくていつも死にそうになりながら仕事に言っていました。
Solution(解決策) でも、簡単に解決する方法があるんです。私もこれでぐっすり眠れる様になりました。
Offer(提案) この枕は絶妙な硬さと角度で睡眠を促してくれます。
Narrow down(絞り込み) 柔らかめの枕が好きという人には良い商品です。
Action(行動) よく眠れないままだと仕事や人間関係が悪化してしまいます。私もこの枕を買ったことで充実した毎日が過ごせる様になったのでおすすめします

Narrow downで対象者を絞り込むので行動してくれる人が限られてしまう、と心配するかもしれません。しかし、絞り込むことで「自分に当てはまっているな」と感じる人に突き刺さるプレゼンになります。

AIDCASがキャッチコピーで注目を集めるのに対し、PASONAは聴き手の問題で注意を引いています。さらにAIDCASでデータを示して聴き手に確信してもらっていた代わりにPASONAでは対象を絞り込むことで行動を促しています。

こうした考え方をプレゼンテーションにも取り入れてみましょう。

FABE法

何かを売り込む時に使われるフレームワークです。商品の特徴や他の製品との差別化をすることで購入を促します。

Feature(特徴) このロボット掃除機を置いておくだけで部屋が綺麗に保てます。
Advantage(差別化された利点) ロボット掃除機が小さな隙間のゴミも全て回収してくれます。さらに、集めたホコリやチリが自動的にゴミ箱に回収されます。
Benefit(利益) もう、掃除機をかける必要はありません。1年に1回ゴミ箱に溜まったゴミを捨てるだけす。
Evidence(証拠) 他社のロボット掃除機と比べて隅々まで綺麗にでき、ゴミが勝手に回収されるので掃除に費やされる時間が10分の1になります。

商品の特徴を際立たせることで顧客の注意を引いています。Benefitでその商品を買った時に自分の生活がどの様に変化するか具体的に書くと顧客は買う価値があると判断します。

さらに、Evidenceで統計的なデータや専門家の意見を紹介すると顧客が納得して買うことができます。

BEAF法

FABEはこの順番でなくてもBEAFの順番でも使われます。FABEがキャッチコピーの様なもので顧客を惹きつけるのに対しBEAFは問題解決で顧客を惹きつけます。この辺は何を売り込むのかや顧客の心理状態を考えて使い分けましょう。

プレゼンテーションのコツ

プレゼンテーションの構成がうまく作れてもプレゼン自体に魅力がないと聞いてもらえません。

では、どの様にプレゼンテーションを行えばいいのでしょうか?参考になるコツを紹介していきます。

プレゼンテーションのコツ
  • 身振り手振り
  • 表情
  • 沈黙とタイミング
  • 声のトーン
  • 分かりやすい言葉を使う

詳しく紹介しますが、一度に全てをやろうとはせずに1つずつ練習していきましょう。

身振り手振り

メッセージの85% は言葉以外から伝わると言われています。

そのため、一貫したメッセージを言葉以外の方法で示し続けなければなりません。

身振り手振りはストーリーを分かりやすくし、メッセージを強めることもできます。ストーリーを話しながら状況をイメージし、登場人物がそこにいるかの様に振る舞うと聴衆はストーリーを疑似体験した様になります。

こうした方法にマニュアルの様なものはありません。人によって捉え方が異なるため、本物の様に振る舞うことが重要です。そのため、画一的な方法を覚えるのではなく、その時の感情を大切にして練習を積み重ねるしかありません。

表情

人は表情から感情を読み取ろうとしています。そのストーリーに適した表情をすることで笑いをとったり、登場人物の感情を鮮明に伝えることが出来ます。

ポール・エクマンによると楽しみ、怒り、軽蔑、嫌悪、悲しみの表情は世界のどんな文化でも共通している様です。このことからも、コミニケーションをとる時に表情を読み取ることがどんなに大事だったかが分かります。

表情は意識的に作ることも出来ますが、自然と発生するものです。もし、自分の話に不安や疑いを持っているのであるばスピーチをしない方が良いでしょう。

沈黙とタイミング

ストーリーの途中で沈黙が入ると聴衆に考える時間を与えることが出来ます。オチを言う前に沈黙をとることでオチを考えさせ笑いが取れます。また、悲しい話や怒った話の途中で沈黙が入ると感情的、感覚的要素を増幅させることも出来ます。

この沈黙は適切なタイミングで取ることが大切です。適切でない場合は逆効果になる場合もあるので気をつけましょう。

声のトーン

声のトーンはストーリーのシーンを明確にし登場人物の感情を伝えます。身振り手振りと同じで重要なのは作り込んだトーンではなく自然と発生したトーンであることです。俳優の演技が上手いとその映像に惹きつけられる様に適したトーンでないと聴衆の気持ちを引きつけることが出来ません。

わかりやすく話す

堅苦しくなく分かりやすいプレゼンにするために6つのポイントがあります。

分かりやすく話すための6つのポイント
  • 専門用語を避け、子供でも理解できる語句を使う
  • 自分の中で話が明確になっているか
  • 確認する実物や写真を見せたり、図に表す
  • 大事なことは繰り返す
  • 抽象的な話は具体例を挙げる
  • 多くのことに触れようとしない

聞いていて自然と話が入ってくるプレゼンが良いプレゼンです。聴衆がさっき言ったことと関連づけて考えてくれるだろうと期待してはいけません。極限にまで分かりやすくしてやっとスタートラインと思った方がいいでしょう。

良い話し方の例

単に言葉を伝えるだけでなく、味わいも伝えることです
ポイントとしては下記の3つが挙げられています。

良い話し方とは?
  • 重要な言葉を強調し、重要でないところを軽く言っているか
  • 強調したい部分に時間を使っているか
  • 重要な語句を言う前と後に間を開けているか

重要なことは時間をかけてたり調子を変えて強調することで印象に残りやすくなります。落語や講談などの間を参考にすることもオススメされています。

Youtubeにもこうしたテクニックについて解説した動画があるので参考にして下さい

こうしたテクニックも含めプレゼンは一朝一夕に上手くなりません。では、どのように準備すればいいのでしょうか?

プレゼンテーションの準備の仕方

自分自身の伝えたいことを掘り出し、組み立て育てていきます。

プレゼンの準備とは文章を書きとめたり、文章を丸暗記することではありません。
四六時中テーマについて考え続け、頭に浮かんだ考えや実例をメモします。苦労して絞り出したものが相手に届く言葉になります。
時間があれば本を読み実際にプレゼンに使う以上の情報を集める必要もあります。

こうして出てきたものでプレゼンを組み立てていきます
出発点と目的地を決めてどんな戦略で目的地まで行くか考えていきます。どのようにプレゼンを構成していくかは上記を参照してください。

プレゼンを構成する情報を集めるためにも記憶力が大切になります。では、記憶力はどのようにして鍛えればいいのでしょうか?

記憶力を鍛えておく

できるだけ多くの刺激を取り入れると良いです。

主に視覚の情報が推奨されています。視覚から脳へと続く神経組織は聴覚のものの25倍あるそうです。
メモではなく、各要点の冒頭を絵にすることで記憶力が上がったと言う報告もされています。
その他の方法についても下記に記します。

記憶力を高める方法
  • 時間を開けて復習する
  • 覚えたことを今覚えていることと関連づける

時間を開けて復習する

覚えたことをすぐに復習しても効果が薄いです。時間を空けて復習することで脳の回路が刺激されます。

また、復習する時には何も見ずに思い出す様にしましょう。覚えたことと関連することを見てしまうとあまり脳に刺激がいきません。何もない状態から思い出すことで脳に刺激が伝わります。

覚えたことを今覚えていることと関連づける

既に覚えていることと新しく学んだことを関連づけましょう。一から新しい情報を頭に入れるよりも既に覚えていることと関連づける方が記憶に残ります。

記憶力を鍛えるために家を想像し、それぞれの壁に覚えたことが書かれている様なイメージを持つと記憶に残りやすいとされています。さらに、その絵が現実にはありえない様な印象に残りやすいものだとより記憶に残ります。

本を読む時にも記憶に残るのは既に知っていることと関連が深いことだったりしませんか?全く新しいことは脳の回路ができていないので記憶に残りません。

プレゼン直前の準備も大切

カーネギー工科大学が行なった研究によればビジネスの成功には高度な知識よりも人柄が大きく関係しているようです。

人柄をよく見せるために
・話す前の食事を控えめにする
・エネルギーを鈍化させることは避ける
・身なりを整える
・笑顔でいる
・堂々と振る舞う

などに気を配りましょう

練習が最も大事

練習は単にプレゼンを上手くしてくれるだけではなく、自信もついてプレゼンの不安に打ち勝てるようになります。

プレゼンは特別な能力ではなく練習すれば誰でもできるようになります。最初は上手くできなくても何度も練習すれば最低でも「えーっと」の様なフィラーを無くすことができます。

フィラーの悪影響

スピーチの中で「えーっと」や「あのー」を多用していると聞き手に不快感を与えます。

例えば、「えー、では今年度の報告をさせて頂きたいと思います。えー、知っての通り今年度はコロナウイルス の影響で、えーっと、会社全体の売り上げが落ちていまして、えー、…」

と話をされると肝心の情報が入って来にくいですよね。さらに、下記の様な悪影響もあります。

フィラーの悪影響
  • 文章が複雑に感じる
  • 何を言いたいのか定まっていないと思われる
  • 嘘をついていないか、疑ってしまう

こうした感情を持たれてしまうと聞き手が話に集中できず、内容が伝わりにくくなってしまいます。

フィラーの種類

「えーっと」や「あのー」以外にもその言葉自体には意味があっても、連発することで意味がなくなりフィラーになってしまう言葉もあります。

  • スピーチをまとめるために使われる「やはり」、「つまり」、「要は」、「結果的に」など
  • 語調を和らげるために使われる「ちょっと」や「まぁ」、「少し」、「あまり」など
  • 断定を避けるために使われる「ある意味」や「だったり」、「〜等」など
  • 次の文と繋げるために使われる「〜していて」や「〜ので」、「〜ですね」など
スピーチをまとめるために使われるフィラー

「コロナウイルス の影響で結果的に売り上げが10%ダウンしました。そのため、結果的にグラフで見たときに年明けの数値が悪くなっています。今後の対策として話し合いを行い、結果的に生産性を高めるために〜」

こうした話し方をされると「結果的に」が気になって話が入って来ませんよね。

この「結果的に」の部分を「やはり」や「要は」で置き換えても意味は通じますが話にメリハリがなく最終的な結果がどうなったのか分かりにくくなってしまいます。

語調を和らげるために使われるフィラー

「このアイディアはちょっと今回の目的とはズレてる気がしますね。ちょっと範囲を狭めすぎてるのかな、って感じがするので、ちょっと考え直してもらっていい?」

「ちょっと」を使うことで相手の批判を弱めようとしていますが、フィラーを使うことで何が言いたいのか分かりにくくなっています。

この人の「ちょっと」がどの程度なのかわからないので、どのぐらいの改善が求められているのかも分かりません。

断定を避けるために使われるフィラー

ある意味、あなたの言っていることは正しいと思うよ。でも、ある意味では相手の言ってることも正しくてある意味どっちも正解とも言える。こうした問題はある意味社内全体の問題である意味では今回の件があってよかったと思う。」

「ある意味」ってなんなん?ってなりますよね。断定を避けているのでボンヤリとしか伝わって来ません。

何か責任から逃れようとしているかの様な印象を受けます。

次の文と繋げるために使われるフィラー

「私はですね、大学に入って英語に力を入れてですね、TOEIC800点取れるぐらい力をつけてですね、親からの勧めで留学してそのまま海外の企業に就職してですね、〜と言う成果も挙げた経験があるからですね…」

文章が長いため意味が複雑になって分かりにくくなっています。相手が質問するタイミングもないためダラダラと話が続いている印象になります。

こうしたフィラーが多いと話がぼんやりしたり、内容が複雑になって伝わりにくくなります。

では、フィラーをなくすためにはどうしたら良いのでしょうか?

フィラーをなくす方法

練習することでもフィラーを無くすことができるのですが、「心」と「思考」の2つを正常な状態に保つことも大切です。

心を正常に保つ

心が乱される原因としては2つあります。

心が乱される原因
  • 自分に自信がない
  • 物事を曖昧にしたい

立場が上の人にプレゼンをするときや責任を逃れたいときなど心が乱されてフィラーが出やすくなると言うことですね。

では、どうすればいいのか?と言う疑問に対して2つの解決方法があります。

心が乱されないための方法
  • 「絶対に」や「必ず」と言った断定する言葉を使う
  • 日頃から店員などに自分から話しかける様にする

断定する言葉を使うことで曖昧さを無くし、店員とかの知らない人と話すことで話すことに自信が持てる様になる様です。

過去には不安な時にワクワクしてると自分に言い聞かすことでパフォーマンスが上がる、と言う論文もある様です。

重要なのは思考を正常に保つこと

思考を正常に保つために一つのセンテンスを短くすると言う方法があります。センテンスを短くすることで思考が明確になり早く動く様になります。

長文だと話す方も大変ですし、聞く方も大変ですよね。センテンスを短くすることで「間」が空きますが、フィラーよりはマシだと思います。

思考がスピーチに追いついていないとフィーラーが出やすくなる様です。

プレゼンテーションにはストーリーを取り入れよう

ストーリーで伝えることによって聞き手に重要なテーマについて意識させ理解を促進します。

例えば、Macbookを売り込む時に通信速度がどれぐらいでCPUに何を使っている、といったデータの話をしても買ってはくれないと思います。

それよりか、Macbookは動きがとても早いので社員もストレスなくデータのやり取りができて生産性が20%上昇しました。という方がMacbookの操作のしやすさが伝わり買って見たくなると思います。

なぜこうした効果が得られるのでしょうか?

ストーリーで伝える効果

ストーリーを使うことで聴き手の理解が促進される理由として下記のものが知られています。

ストーリーを使うことの効果
  • 記憶に定着しやすい
  • 客観的なデータを理解させる
  • 苦しみに意義を与える
  • 新しい視点を与える
  • 相手と物語を共有できる
  • 本当の欲求に働きかける
  • 人間的側面に触れることができる
  • 現実味を感じさせる

記憶に定着しやすい

ストーリーで伝えることによって情緒的、感覚的描写が加わり共感を感じやすくなります。これにより話の内容が自分自身のことのように捉えられ記憶に定着します。

実際に最近見た映画を思い浮かべて見てください。かなりの情報を思い出せるのではないでしょうか?単なる事実だけでなく、主人公やヒロインの感情も一緒に覚えているため多くの情報を引き出すことができます。

客観的なデータを理解させる

正義や誠実さといった概念は複雑なので法律や統計だけでは表現できません。ストーリーを使うことによって客観的な事実に「いつ」、「誰が」、「どこで」といった情報が加わることによって真理を表現することができるようになります。

また、ストーリーは無理やり押し付けられる事実とは異なり自分で考える余地を与えてくれます。もしかしたら〜じゃないかな、と考える余地があることで抵抗感を無くして柔軟に相手に伝わっていきます。

苦しみに意義を与える

ストーリーは成功までの道筋を表すことができ、今の苦しみを意味のあるものだと教えてくれます。未来の成功をデータで予言されるよりも、他の苦労して成功した人のストーリーを聞いた方が自分もこれから成功できると信じやすくなります。

相手にふさわしいストーリーを提示して納得させることができれば今の苦痛を有意義なものとして受け入れさらに努力できるようになります。

新しい視点を与える

ストーリーは必ずある視点から語られます。そのため、ストーリーは語り手の視点を共有させる効果もあります。ストーリーを聞いた人は新たな視点から物事を考えることができるようになり、行動も変わっていきます。

客観的な事実も物事の考え方を広げてくれますが、実例を示してもらわないとなかなか新しい視点で物事を考えられません。考えることが広すぎて脳が処理しきれず諦めてしまうからです。この点、ストーリーが具体的な視点を示すので自分の考えとミックスしやすくなります。

相手と物語を共有できる

何か方法論を話すときは相手と対立してしまうことが多いです。

例えば、A案とB案でどちらが優れているかと言った議論をする場合、過去のデータを使って相手との比較を行います。

しかし、ストーリーの場合はこうした対立が起きません。物語を共有する時に勝者も敗者もないからです。

ストーリーには合気道のように相手の力を別方向に切り替える力があるとされています。

本当の欲求に働きかける

私たちは利己的な欲求に動かされています。ストーリーは利己的な欲求を満たすために人々の思考や行動に推進力を与えます。

なぜ、こんなことができるのかと言うとストーリーには人の本当の欲求を明らかにする力があるからです。

人は自分の望んでいるものが本当に欲しいものかどうか分かりません。

例えば、こんな話があります。ある人が「お金が欲しい」、「友達が欲しい」と言う人にその理由を訊きました。さらにその理由についての理由を訊くと言う作業をしていくと、結局は大半の人が「人に認められたい」と言うのが本当を欲求でした。

こうした話を聞くと自分の本当の欲求も「誰かに認められたい」なのかも知れないと感じることが出来ます。

人間的側面に触れることができる

人はデータや理論だけでは動きません。

何が正義なのか論理的に説明できないように、正しいことは理屈抜きの直感的感覚によって判断しています。

そのため、ストーリーを使うと聞き手は相手も同じ人間なんだと感じ、親近感を抱きます。これは論理的、理性的なデータだけでは得られない効果です。

例えば、何かの商品の紹介をするときにその商品が持っている特徴があって助かった、とかこの商品がなかったために妻に怒られた、などの話をすると人間味が伝わります。

こうしたストーリーが相手の経験と似たものであれば、人間の共通する根っこの部分を共有できたような感覚になります。

現実味を感じさせる

優れたストーリーはまるで自分が体験したかのように頭の中に残っています。

例えば、面白かった映画やドラマなど何年経った後でも覚えていることがあると思います。他にも催眠術師もこうしたストーリーを使って相手の感覚や意識を操っていると言われています。

そのぐらいストーリーの力は強力です。

ビジネスの面でもストーリーを使うことで相手にその話を疑似体験させ「YES」を引き出しやすくします。

ストーリーで伝える利点が分かったところでどんなストーリーが効果的なのか見ていきましょう。

効果的な4つのストーリー

ストーリーの中でも効果的だとされている4つのストーリーがあります。

効果的な4つのストーリー
  • 自分が何者か?
  • なぜこの場にいるのか?
  • 価値観を具体化する
  • あなたの言いたいことは分かっている

自分が何者か?

人はあなたが何者か知りたがっています。前提として人の心理には「相手は自分の利益のために何かを話している」という無意識の想定があります。そのため、信用できる人でなければ話を聞いても納得できません。

1999年に行われたニューヨーク・タイムズとCBSの共同世論調査では63%の人が「慎重に振舞っても慎重すぎることはない」と答え、37%の人は「チャンスさえあれば自分を食い物にしようとする人がほとんどだ」と考えていました。

自分の人生でのストーリーや寓話や歴史上の逸話を話すことで自己犠牲の精神を理解していると認識されれば思いやりから行動する人だと信頼してもらえます。

なぜこの場にいるのか?

自分の信頼が得られたとしてもこの場にいる適切な理由がなければこちらの協力を引き出そうとしているのではないかという疑問が出てきます。この疑問に答えられなければ相手の方が得するに違いないと判断されます。

自分のメリットを偽っても逆効果になるだけです。聴衆は相手が利己的な目的を持っていても気にしません。自分が不当にカモにされていないか、相手の目指すゴールが納得のいくものかどうかを気にしています。

価値観を具体化する

聴衆は相手の人間性や動機について理解したところで安心して自分のメリットについて聞く準備ができます。

自分の視点ではなく相手の視点に立ったストーリーを聞かせることで聞き手の頭の中に具体的なイメージが形成され心に響くようになります。相手のメリットでなくても誰がどんな利益をどんな風に得られるのか聞くと価値観が具体化され賛同が得られる様になります。

価値観の具体化はスキルを学ぶ時にも役立ちます。何の役に立つのかわからないまま学ぶよりも「〜できる様になると〜が喜んでくれる」と伝えることで新しいスキルが自分にとって意味のあるものだと感じられる様になります。また、ストーリーを使うことによって複雑な事を分かりやすく伝えられる様になり、どんな時に役立つか聞き手に考えさせることが出来ます。

あなたの言いたいことは分かっている

ストーリーを用いれば考えられる反発についても先回りして語ることができ、相手の警戒心を和らげることが出来ます。自分から想定される反論を語ることによって自分の主張を客観的に判断していると印象付けます。

ストーリーはどうしても主観的になってしまうので反対のストーリーを用いて分析するとより説得力が高まります。

ストーリーを伝える時の6つの注意点

ストーリーが心理に与える影響を見てきましたが、ストーリーを使うときの注意点もあります。

この注意点を守れないと効果が出にくくなるので確認しておきましょう。

道徳心に従う

ストーリーの力を乱用して人々を間違った方向へ導いてはいけません。

例えば、滅多にない事例をあたかも一般的な事例のように紹介するのは事実ではないのでよくないでしょう。あなたの話を信じた人は損をし、あなた自身も信用してもらえなくなります。

上記に書いたようにストーリーには大きな心理的効果があるため正しく使わなければ不幸を生み出してしまいます。

優越感を抱かない

もしストーリーがうまく伝わり相手が思ったように動いたとしても優越感を感じては行けません。

自分の力を過信して過ちを犯すのを避けるためもありますが、重要なのは影響力を維持するためです。

相手を見下してしまうと些細な仕草や言葉遣いに現れ、相手は気分を害します。そうでないとしても、相手が自分に対しての依存度を強めていると言うことなので好ましい結果が得られません。

例えば、偉そうに振る舞う上司などが良い例です。結果を出している時には従うかも知れませんが、不満はくすぶっていて少しの失敗があっただけで部下が一気に離れていきます。

退屈させない

ストーリーを使っていてもそれが退屈なものであれば効果が出ません。

退屈させないためにどうすればいいの?と言う問いに対しては相手の興味と自分の興味が一致する必要があるので難しいのですが、いくつかテクニックがあります。

退屈させないためのテクニック
  • 具体的に話す
  • 話すのをやめる
  • 聞き手に質問する
具体的に話す

例えば、ダイエットについての話をする時に脂質や糖質がどんな病気を引き起こすか、と言う話をするよりもアメリカ人で日本食を食べる人は心臓病のリスクが20%下がる、と言うような話をした方が興味を引きつけます。(このデータは適当です。)

話を一般化しようとすると相手の興味を削いでしまいます。具体的な話もまじえると相手は興味を持ちやすくなります。

話すのをやめる

なにそれ、と思うかも知れませんが、退屈な話よりはマシです。

話すのをやめると退屈な世界から現実に連れ戻すことができます。退屈な話を続けるよりも相手が退屈しているなと思ったら一旦話すのをやめ現実に連れ戻しましょう。それから、再び話始める方がまだマシです。

聞き手に質問する

退屈な話になっていないか訊いて見ましょう。

「楽しく聞いています。」と言われればそのまま自信を持て話を続けられます。「退屈してる。」と言う返事だった場合「何か質問はないか」、「どうすれば退屈で無くなりますか」と聞いて見てもいいでしょう。

聞き手に相手のストーリーを話させても退屈はまぬがれます。

ただ、聞き手とのやりとりが多くなりすぎると逆に退屈になるので適度に調整しましょう。

まとめ

今回はプレゼンテーションの構成とコツを紹介しました。

紹介したものはセールスライティングや営業などプレゼンテーション以外でも応用が利くので試して見てください。

参考文献
カーネギー話し方入門
プロフェッショナルは「ストーリー」で伝える
スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本

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