自然が子供に与える4つのポジティブな効果
田舎で子供を育てたいという方も多いのではないでしょうか?
自然との触れ合いが子供に良い影響を与える事が科学的にも分かってきています。
おそらく、なんとなく田舎で育てた方が健康で幸福感も高くなると感じているのではないでしょうか?
今回はこうした感覚を科学的に証明した論文を紹介します。
自然が子供に与える4つのポジティブな効果
自然が子供に与える効果として下記のものが知られています。
- ストレスや集中力の欠如を抑制する
- クリエイティブな発想力を高める
- 精神疾患のリスクを緩和する
- 幸福感を高め、人にやさしくなれる
1つずつ論文を元に解説していきます。
ストレスや集中力の欠如を抑制する
コロラド大学の行った研究では学校の敷地内に自然と触れ合える場所を用意しておくと子供達のストレスが緩和された、という結果が出ています。
自然と触れ合える場所があることで日々の生活や教室でのストレスから逃げれる場所があると認識し、ストレスを緩和させたようです。
また、自然と触れ合える場所を用意しておくと集中力が高まり、能力が向上するという結果も得られています。
クリエイティブな発想力を高める
ユタ大学の行なった研究では4日間メディアやテクノロジーと触れずに自然の中で生活するとクリエイティビティが50%向上した、という結果が得られています。
この理由として自然からの刺激にさらされることが多くなったこと、パソコンやスマホなどを気にしなくなったことでタスクに集中できるようになったことが挙げられています。
自然と触れ合うこととテクノロジーに触れないことのどちらが重要かは分からないとされていますが、自然と触れ合うとクリエイティビティが高まるようです。
精神疾患のリスクを緩和する
90万人以上を対象にしたスウェーデンのウパサラ大学の研究によると自然の少ないところで育った子供は精神疾患になる可能性が55%高まるそうです。
なぜ、このような可結果が得られたのかは分かっていません。
しかし、森林浴の効果がフィトンチッドからきていることが分かっているように、子供のころの生育にも森林浴の効果があるかもしれないと調べた結果こうしたデータが得られたようです。
幸福感を高め、人にやさしくなれる
メキシコのソノラ工科大学での研究では自然との繋がりが多い子供はゴミをリサイクルする、節水を行うなど持続可能な社会への貢献が高いという結果が得られました。
また、自然とのつながりを感じている子供ほど利他的で倹約家で友達よりも自分は幸せだと感じていることが分かりました。
畏怖の念にこうした心理的効果があると知られているので自然に触れる事で畏怖の念が生じたのかもしれませんね。
自然に触れることが子供の成長を後押ししてくれるようです。
しかし、日本では東京、神奈川、大阪などの都市に人口が集中しています。都市には比較的自然が少なく今回紹介した様な利益が得られにくいです。
そのため都市の中に自然を組み込んでいくということが進められています。街路樹とか公園とかに自然が組み込まれていますよね。
子供たちの持続可能な社会のための行動も増えるので良い取り組みだと思います。
では、どのぐらいの時間自然と触れなければならないのでしょうか?
約2万人を対象としたイギリスのエクセターメディカルスクールの研究では週に2時間が目安になるとしています。
ピクニックに行く、散歩をするなど目的による効果の違いはないのですが週に2時間以上自然と触れ合うと健康状態や幸福感が高くなるようです。
ちなみに、2時間以下の場合は何もしない人と差が出なかったようです。
とはいえ、長時間入ればその分効果があるのかというとそうではなく、長くなるにつれて効果が頭打ちになり、5時間以上いてもそれ以上の効果は望めないことも分かっています。
こうした自然とのふれあいの効果は確認されているのですが、子供はテレビゲームやカードゲームの方が好きなのでなかなか外で遊ぶようになりません。
では、どうしたら子供が自然の中で遊ぶようになるのでしょうか?
子供を自然の中で遊ばせるための工夫
大人も自然と触れ合う
子供は親の事をよく観察しています。親が自然に興味を持っていないと子供も興味を持ちません。
成長のためには一から自分で考えるのではなく、誰かのマネをした方が速いですよね。マネをすることで必要なエッセンスを素早く吸収できます。
もちろん、自然の効果は子供だけではなく大人にも効果があるので子供と自然に触れ合うことで大人も上記に示したような効果が得られます。
草花や木を育てる
草花や木を育てると定期的に手入れをしなければならないので自然に触れ合う時間が長くなります。
野菜や果物が収穫できれば達成感が得られるので前向きになる効果も期待できます。
うまく育てられなくてもうまく育たなかった理由を考えることで調べる習慣ができたり知識を蓄えることに興味を持つようになります。
虫を育てる
カブトムシやクワガタなどを飼うと自然に対しての興味を引き出せます。昆虫の体の構造やどんな習性があるのか観察することで他の昆虫との比較などを行うようになります。
そのうち、他の昆虫を探しに自然のある所に行くようになるので虫かごや図鑑などを用意しておくと良いでしょう。
また、外で走り回ったり、木登りをするので身体的にも健康になることが期待できます。
まとめ
今回は自然が子供に与える影響について紹介しました。
子供を自然の豊かな場所で育てたいと考えている人は多いようですが、知らず知らずのうちにこの効果を感じているのかもしれませんね。
田舎で暮らせば嫌でも自然と触れ合うことになるのでお勧めします。
私自身も田舎に戻ってきて都会で暮らしていたころよりも幸せと感じることが多くなったように思います。
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