モチベーションマネジメントとは?部下のやる気が業績を高める。
- 部下のモチベーションの上げ方がわからない
- モチベーションマネジメントって何?
- モチベーションマネジメントにどんな能力が必要なの?
管理職は部下に仕事を押し付けるだけが仕事ではありません。部下も人間なのでモチベーションの管理が必須となります。
「部下がいう事を聞かない」、「部下のせいで仕事が遅れた」と言っている上司はモチベーションマネジメントができているか読んでみてください。
この記事を読むことでモチベーションマネジメントのやり方がわかります。
モチベーションマネジメントとは?部下の心の管理が業績を高める。
モチベーションマネジメントとは部下のやる気を管理することを言います。部下に「自分から動け」と言っても自分で動いてはくれません。
給料を払っているのだから言われたことはするのが当たり前、という考えは古くなってきています。今は働き方が多様化しているので会社を辞めたくなったらすぐに辞めれる状況になってきています。
そうした環境下では部下のモチベーションをあげるような事を行わないと積極的に仕事をしてくれる可能性は低いです。
では、どのように部下のモチベーションをマネジメントしていけば良いのでしょうか?
モチベーションマネジメントのポイント
人は自分の内側から出てきた欲求を満足させる時にモチベーションが高くなります。誰かに「あれをしろ」と言われるよりも自分から行った方が気持ちよく作業できますよね。
こうした理論は自己決定理論として知られています。この理論に基づいてマネジメントを行えば部下のモチベーションが高まります。
具体的には下記のようなポイントがあります。
- 適切な仕事の割り振り
- 意思決定権を与える
- サポートを行う
- 公平で明確な評価
適切な仕事の割り振り
仕事は簡単すぎても難しすぎてもモチベーションの低下を引き起こします。その人のレベルにあった仕事を与えるようにしましょう。
また、いくつか候補がある場合は部下たちに仕事を選ばせるのも効果的です。嫌な仕事だとしても自分達で選ばせることで納得して仕事が行えるようになります。
重要なのは役割を明確にするのも効果的です。ただ、やる気に満ち溢れている人の場合には役割を明確にすることで制限がかかったように感じモチベーションが低下してしまう恐れがあります。
意思決定権を与える
与えられた仕事に対してどこまで決定権があるのか明確にしましょう。
あまり決定権を与えすぎてもトラブルの元になりますが、自分ができる範囲がわからないとその都度確認しなければならなくなるため仕事が進まずモチベーションが低下します。
自分に可能な範囲がわかることで個人でもモチベーションを高める工夫ができるようになります。
サポートを行う
仕事を割り振った後はサポートを行うようにしましょう。仕事のアドバイスができなくてもコミュニケーションをとるだけでも部下のモチベーションは高まります。
また、プライベートなことでも話せるような関係になることで職場に安心感が生まれ「これを言ったら怒られるかな?」というアイディアも引き出せるようになります。
こうした環境を作ることで些細なトラブルも表面化する前に対処できるようになり、潜在的な損失を避ける事ができます。
公平で明確な評価
仕事の評価は公平で明確でなければなりません。この2つを満たしていないと同僚を妬んでしまったり、上司から嫌われているのではないか、というネガティブな感情が生まれてしまいます。
また、部下の上司に対する評価が低い場合にはどんな評価でも納得できません。評価が高かったとしても何か裏があるのではないか、同僚から妬まれないか、と心配になります。
モチベーションマネジメントに必要な能力
部下のモチベーションを管理する方法を紹介しましたが、そのために必要な能力があります。
- 合理的な説明能力
- 共感能力
- 客観的観察力
合理的な説明能力
仕事で合理性の低い仕事をするのは大きなストレスを原因となります。
例えば、エクセルでやれば早いのに手で計算しろと言われたらストレスになりますよね。
何か問題が起こった時に合理的な指示が出なければ事態が悪化するだけでなく、部下のモチベーションも低下します。
問題を分析する能力が低い事が考えられます。
問題の原因が何か分析できていないので見当違いの指示を出してしまいます。
また、自尊心が高く部下と相談できない事もあります。仕事が専門的になるにつれ上司が判断できない事が多くなります。そうした時には自尊心を捨てて正直に「自分にもわからないから意見を出して」と頼みましょう。その結果、間違った決断だったとしても一緒に考えた結果なので部下のモチベーションが下がりにくくなります。
共感能力
部下のモチベーションを管理するためには部下の気持ちに共感できなければなりません。
仕事で失敗したり、顧客から怒られたりした部下とコミュニケーションをとりストレスを吐き出させてあげましょう。その時には相手の感情を否定することは言わず、同じ気持ちになるように心がけましょう。
ただ、同じようなミスをしないために改めるべきは改めるように促しましょう。
重要なのは人格を否定せず、行動を否定することです。感情的になって失礼な態度をとったり、安易な決断をしてしまう事があります。その時に考えたことや感じたことはしっかりと受け入れるのですが、行動とは切り離して考えるようにします。
感情的になったからと言って失礼な態度をとってもいいという事にはならないですよね。
客観的な観察能力
部下のモチベーションを管理するためには自分の言動を客観的に評価できなければなりません。
常に自分の行動を振り返る事で部下のモチベーションを下げるような事をしていなかったかチェックできます。
また、ミーティングを行なっている最中にも自分の言動を客観的に監視する事でコミュニケーションのミスが起こった事に気付けるようになります。
こうした能力を感情的知性と言い、自分だけでなく他人の感情の変化に気づくのにも役立ちます。感情的知性の高め方については下記の記事を参考にしてください。
モチベーションマネジメントのメリット
モチベーションマネジメントをする事で2つの大きなメリットが得られます。
- 業績の改善
- 離職率の低下
業績の改善
モチベーションマネジメントをする事で部下が積極的に仕事を行なってくれるようになるだけでなく、集中力の増加や生産性の向上などが期待できます。
しかし、アメリカのコンサルティング会社の調査では90%管理職は部下のモチベーションを管理する能力がないという結果が報告されています(R)。
どうやら、多くの管理職の人は管理職の仕事には適していないようです。
このモチベーションマネジメントを行う事でライバル会社との競争に勝つきっかけになるかもしてませんね。
離職率の低下
モチベーションが上昇しているので離職率も低下し、安定した職場を築く事ができます。
また、モチベーションが高い事で仕事に関連した精神疾患にかかりにくくなったり、人間関係が悪化しにくくなることも分かっています。
モチベーションは仕事の業績だけでなく、部下の健康や人間関係にも影響するのでマネジメントは欠かせません。
まとめ
今回はモチベーションマネジメントの方法について紹介しました。
究極は他人の気持ちを考えて仕事をする、という事に行き着きます。
仕事が誰かの役に立つために行うように部下や同僚のために何ができるのか相手の気持ちになって考えてみましょう。
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