人生をときめかせる魔法の片付け術。近藤真理子さんの本を参考に紹介します。
- ゆとりのある生活がしたい
- 片付けてもすぐに散らかった状態に戻ってしまう
- 職場が散らかっている
片付けで人生が変わる、そんなわけないと思っていませんか?しかし、「コンマリ」と呼ばれている近藤真理子さんは片付けによって人生が変わったと言っています。なぜなら、「片付け」はただ自分の周りのものを整理することだけに止まらないからです。片付けをすることで人生に何が必要で、何が必要でないかを判断できるようになります。その結果、漠然としていた自分がすべきことが明確になり自分の進むべき道が見えてきます。
今回は人生がときめく片づけの魔法とJoy at Work 片づけでときめく働き方を手に入れるを参考に人生をときめかせる片付けの方法を紹介していきたいと思います。
人生をときめかせる魔法の片付け術。近藤真理子さんの本を参考に紹介します。
日頃から片付けができない人や片付けてもすぐにまた散らかってしまう、という人がいると思います。近藤真理子さん曰く、その原因は片付けの仕方を教わって来なかったからだとしています。小学校では国語や算数を教わりますが、片付けを教わったことってないですよね。そのため、近藤真理子さんは片付けができるようになるために片付けの方法を本にまとめています。
片付ける手順としては次の2つだけです。
- 捨てる
- 片付ける
捨てる
まずは捨てる。近藤真理子さんは「これを必ず守って下さい」と念を押して言っています。なぜなら、捨てずに片付けるとすぐに元の状態に戻ってしまうからです。最初からテレビや雑誌で紹介されているような収納技に頼ってしまうと物の量が減らないので片付けのリバウンドが起こります。生活に不必要なものを捨ててシンプルにすることで、物が散らかりにくくなりその後の片付けの効果も格段に上がります。
しかし、捨てると言ってもどのように要らないものを判断したらいいのか分かりません。捨ててしまった後に必要になった、という経験がある人も多いのではないでしょうか?こうした経験は強い後悔を生み出すので本当に要らないものでも「いつか使うから」という理由で捨てれなくなります。では、どのように捨てるべきかを判断すれば良いのでしょうか?
ステップは次の3つです。
- 理想の生活を思い描く
- 物を一箇所に集める
- 捨てるものを選ぶのではなく残すものを選ぶ
理想の生活を思い描く
まずは理想の生活を思い描きましょう。この本では生活を具体的にイメージできると良い、と書かれていましたが難しそうだったので、自分なりの方法を紹介します。私は雑誌やネットでインテリアの画像を見ながら、この部屋に住んでいる人の生活を思い描き自分がそんな生活をしたいかを考えました。日々の炊事洗濯掃除をイメージして今の自分の生活と比べます。何もないところから生活を思い描くよりも画像があると具体的でイメージしやすかったように思います。
物を一箇所に集める
どんな生活をしたいかが明確になったところでカテゴリー別に物を一箇所に集めます。同じカテゴリーでもいろんなところに散らばっている場合もあるので、家の中を隅々まで探して一箇所に集めましょう。同じものが2つ3つ出てきたり、使ったことがないようなものが出てくると思います。これにより、自分の家に何がどのぐらいあるのかが把握できます。
捨てるものではなく、残すものを選ぶ
何がどのぐらいあるのか把握した後は残すものを選びます。捨てるものではなく残すものを選ぶというのは重要なポイントです。一旦、全てを捨てたと想定することでゼロベースで考えることができます。今あるものから捨てることを選ぶと捨てるものが多くなってきたときに「こんなに捨てて大丈夫なの?」と不安になってきます。それよりも引越しをするような気持ちで、どれを引越し先に持っていくかを選ぶと本当に必要なものだけが選べます。
捨てられない原因としては次の4つがあります。
- まだ使えるから
- 希少なものだから
- 思い入れがあるから
- 有用だから
こうした理由があっても自分の理想の生活に必要のないものは捨ててしまいましょう。重要なのは過去ではなく未来です。過去に囚われてこれからの人生に負担がかかっては本末転倒です。ただ、確かに誰かからもらった思入れのある品、などもあると思います。そうした感情的にどうしても捨てられないものは一部残しておきましょう。近藤真理子さんは写真に撮って捨てる、という方法も提案しています。
こうした判断をするのは思っているよりも脳に負担がかかります。残すものを選んでいるうちに、理想の生活のことが頭から離れてしまっていることもよくあります。そのため、残すかどうかの判断は朝に行うようにしましょう。朝だと脳が活発に動いてくれるので間違った判断をしにくくなります。夕方にこうした判断をすると脳が疲れているので残したけど結局使ってない、というものが出てくる可能性が高まります。
また、自分の経験から時間を置いてもう一度残すかどうかの判断することもオススメします。絶対に残すと判断したものは残します。しかし、残すかどうか判断するときに迷うものがあると思います。迷ったものは別で保管しておき、2、3日経った後にもう一度判断して見ましょう。どちらかというと捨てようと思っていたものでも残す必要があるものが出てくると思います。2回判断することで後悔しない判断ができるようになります。
捨てる順番
残すかどうかの判断をするときにどのカテゴリーから始めれば良いか、ということも近藤真理子さんが紹介してくれています。順番は下記の通りです。
- 衣類
- 本
- 書類
- 小物
- 思い出の品
嵩張るものから処理していく、という感じですかね。
・衣類は2シーズン着なかったら捨てる。
・本は今すぐに読まないのなら捨てる。
・書類は基本的に全部捨てる。
近藤真理子さんはこんな感じの判断基準を紹介しています。
片付ける
やっと捨てるところのパートが終わりました。ここからが本題の片付けです。とは言っても、捨てることができれば片付けはそこまで重要ではありません。ポイントは「カテゴリー別に収納する」これだけです。細かい収納方法はありますが、ネットや雑誌でものすごい数紹介されているのでここでは割愛します。
付け足すとするなら、
・動線を気にして同じカテゴリーのものが散らばらないようにする。
・日頃から使ったものを元のところへ戻す。
の2つです。
動線ではなくカテゴリーが全てです。これは必ず守りましょう。また、使ったものを元に戻すと部屋が散らからなくなります。当たり前ですよね。しかし、元に戻すのに2階まで移動しないといけない、倒れている本を立てないといけない、となると元に戻すのが面倒になり部屋が散らかる原因になります。取り出しやすい、片付けやすいようにシンプルに収納すると片付けの頻度を格段に減らすことができます。
職場での片付け
家での片付けのやり方は職場でも応用できます。職場のデスクが散らかっていることで仕事の生産性が低下します。アメリカのメリーランド州で行われた研究では散らかっている環境にいるほど脳に負荷がかかっていることが分かりました。また、片付けができていないことで物を探すのにかけている時間は1年間で1週間分にも相当するとされています。こうした無駄を削減するためにもデスクやパソコンの中身を片付けることが重要になります。
では、職場での片付けはどのように行えば良いのでしょうか?家での片付けでは「理想の生活を思い描く」ことから始めました。これと同じように職場でも理想の働き方を思い描きましょう。そのために、次の2つの質問を考えましょう。
- どんな働き方がしたいのか?
- 仕事をする上での大切な価値観は何か?
この問いは非常に重要です。なぜなら、要るものと要らないものを分けるときの基準になるからです。顧客の幸せのために働く、という価値観を持っているのなら顧客のメリットに繋がるものを捨てるはずがありませんよね。このような考え方をしていくためにも自分がどのように働きたいのか、どんな価値観を持っているのかを明確にしましょう。
どんな働き方がしたいのかが明確になったら、あとは家の片付けのように何を持っているのかを把握して必要なものだけ残していくだけです。ただ、ここで気をつけて欲しいのが仕事を溜め込まないことと、不要なデータだけ削除するということです。
仕事を溜め込まない
引き受けた仕事は1つずつ終わらしていきましょう。そうでなければいくら片付けても仕事を溜め込んでしまうと片付けた効果が得られません。コツとしてはすぐに終わる仕事はすぐに行うことです。5分で終わることなら後回しにせずにすぐに行いましょう。また、仕事を断る技術も必要です。仕事を頼まれても今している仕事の緊急性と重要性と比較して優先順位が低いのであれば断りましょう。嫌われたくないからと言って仕事を引き受けているといつまで経っても仕事が終わらず相手にとっても良いことはありません。それよりかはキッパリと断った方がお互いのためになります。
不要なデータだけを削除する
データを片付けるときにもカテゴリーに分類しましょう。ただし、進行中のものは別のフォルダにまとめておきます。そうすることですぐに必要なファイルにアクセスすることが出来ます。また、パソコンの中のデータは莫大な量の情報を保存でき簡単に検索する機能もあります。そのため、不必要なデータだからと言って簡単に消さないようにしましょう。特にメールはいっぱいあるために消したくなります。しかし、こまめに消していると必要なメールまで消してしまう原因となります。それよりかは片付けをせずに必要になったときに探し出せる状態にしておいた方が無難です。
ただし、本当に要らないデータは消しましょう。重複しているデータや無くなっても誰も困らないようなデータはすぐに消しましょう。無駄に残していると検索したときに紛らわしいファイルが出てくる原因となり必要なファイルにたどり着きにくくなります。家での片付けでは必要なものを選んでいましたが、パソコンの中のデータは不必要なデータを選んで捨てる方が良い、ということですね。
まとめ
今回は近藤真理子さんの本を参考に片付けのやり方について紹介しました。
近藤真理子さんの初期の本では感情論的な考え方が多く、宗教っぽかったのですが最近では学術的な研究をしている人とも共同で本を出版しているみたいです。仕事の生産性を高める方法については以前の記事でも紹介しましたが、片付けについては書いていなかったのでまとめてみました。
参考になれば幸いです。