これはヤバイ!燃え尽き症候群の原因と対策
- 仕事にやる気がなくなった
- 燃え尽き症候群って何?
- 職場環境が悪くないか確認したい
燃え尽き症候群とは気力が出ず、何もする気が起こらなくなる症状です。WHOにも登録されるほど有名な症状で内部統制がうまくいっていない会社で多く見られるようです。
この記事を読む事で燃え尽き症候群になる原因と対策法がわかります。
これはヤバイ!燃え尽き症候群の原因と対策
仕事自体は精神的に良い影響を与える事が分かっているのですが、職場環境が悪いと燃え尽き症候群などの精神的悪影響がでる事が分かっています。
- エネルギーがなく疲れを感じる
- ネガティブになり仕事から気持ちが離れる
- 情緒不安定になる
- 人を避けるようになる
- 飲酒や喫煙が増える
エネルギーがなく疲れを感じる
仕事で達成感を感じられず、自分の感情に鈍感になります。何をしても楽しくなく、やる気が出ません。
ネガティブになり仕事から気持ちが離れる
何をしてもうまくいかないと思ってしまい、目の前の仕事に集中できません。些細なことを過剰に心配してしまいストレスがたまります。
情緒不安定になる
自分の感情をうまく処理できず、感情を安定させれません。そのため、急に怒り出したり泣き出したりしてしまいます。
人を避けるようになる
情緒不安定になってしまったことにより、自分を恥じて他人から離れていきます。そのため、他者からのサポートが得られずストレスが解消されません。
飲酒や喫煙が増える
他人からサポートが得られないのでお酒やタバコに逃げてしまいます。しかし、根本的に問題が解消されないため、お酒やタバコの量がだんだんと増えていきます。
コンサルティング会社のギャラップ社の調査によると世界では264万人の人が燃え尽き症候群になっているそうです。
また、ミレニアル世代の10人に3人が頻繁に燃え尽き症候群になり、10人に7人が燃え尽き症候群を経験していることも分かっています。
世界的にかなりの数の人が燃え尽き症候群になっていますね。
燃え尽き症候群の症状は精神的な側面と医学的な側面があり、きっちりと定義づけがされていないという問題もあります。しかし、同じような症状の人が多いことに間違い無いでしょう。
- 従業員の離職率を高め生産性を低下させる
- お酒やタバコにより友人や家族との繋がりも悪くなる
- 自殺者の増加
燃え尽き症候群により1年で約1兆ドル分の生産性のロスがあるとされています。
WHOの文章には精神の健康のために1ドル使えば4ドル分の健康と生産性が得られるということも書いてあります(A)。
仕事で燃え尽き症候群になって人間関係を悪化させて自殺するなんてバカバカしい、と思います。
しかし、そういった正常な判断ができなくなるのが燃え尽き症候群の恐ろしいところですね。
職場での精神的健康がいかに大事かがわかると思います。
高いストレスのかかる職場では従業員の健康管理に通常よりも50%高いコストを支払っているという報告もあります。
また、こうした職場の人は通常の職場よりも転職を考えている人が2.6倍も高く、病欠で休む人が63%高まると言うことも知られています。
では、なぜ燃え尽き症候群になってしまうのでしょうか?
燃え尽き症候群になる原因
正職員7500人を対象にしたギャラップの調査によると燃え尽き症候群になる原因として次の5つを挙げています。
- 職場での不公平な扱い
- 意思決定に参加できず、自分の仕事をコントロールできない
- 不明確な役割と組織の目的
- 上司からのコミニケーションやサポートがない
- 能力と仕事内容のミスマッチ、過剰な仕事量
こうした原因から分かるように燃え尽き症候群の原因は個人にあるのではなく組織にあります。
著者によるとマインドフルネスやヨガのようなストレスを減らす取り組みをしたとしても、職場の環境が改善されない限りこの症状が出てしまいます。
しかし、こういった職場で全員が燃え尽き症候群になるわけではなく、燃え尽き症候群になりやすい人がいることも指摘されています。
- 熱心に仕事をしている人
- 人に頼らず完璧主義の人
理由としては熱心に仕事をしているほど他の従業員と対立しやすく、精神的健康が低下しやすい事が言われています。
また、誰にも頼らず完璧主義な人は精神的に傷つきやすく、サポートが得られないので燃え尽き症候群になってしまいます。
例えば、医者や看護師などは情熱をもって仕事をしているため燃え尽き症候群になりやすいことが知られています。
一般の自殺率よりも男性では40%高く、女性では130%高くなっています。
では、どうすれば燃え尽き症候群にならない職場になるのでしょうか?
燃え尽き症候群の対策
The hygiene-motivation theoryに基づいた様々な調査が行われ、どうしたら燃え尽き症候群を防げるのかも分かってきています。
Frederick Herzbergは2つを改善する事で燃え尽き症候群を減らせるとしています(W)。
- 従業員のモチベーションを引き出す
- 従業員のニーズを満たす
従業員のモチベーションを引き出す
モチベーションを引き出すには仕事の目的を明確にし、従業員の貢献を認める事が求められます。
- 企業理念と仕事内容を関連づける
- 従業員の貢献を認識し褒める
- 個々の従業員のニーズを引き出す
従業員は自分の仕事が社会の役に立つ事やその成果を認められる事でモチベーションが高まります。
また、ニーズを聞いてもらう事で支えられているという認識が生まれ仕事を頑張るようになります。
基本的には主体的に仕事ができる環境だと燃え尽き症候群になりにくいようです。例として、自分で仕事を決められる事で燃え尽き症候群になる可能性が43%減ったという報告もあります。
従業員のニーズを満たす
従業員は「成長したい」、「仕事を達成したい」、「自分で管理したい」というニーズを持っています。そのため、これらのニーズが満たされるようなサポートが必要です。
- 意思決定に従業員を関わらせる
- 健康的なワークライフバランスをサポートする
- 従業員がサポートが得られる環境を整備する
- 従業員のキャリアアップのためのプログラムを考える
仕事の裁量や他人からのサポートが得られる事で従業員は目の前の仕事に一生懸命になります
例として、上司からたった17%しか意味のある助言をもらってなかったとしても、頻繁に問題を聞いてもらっていると精神的健康が62%改善したという結果もあります。
こうした取り組みを組織でしていかなければならないのですが、無関心な組織もあるでしょう。
そのため、個人でできる対策も紹介します。
個人でできる燃え尽き症候群の対策
組織でできるほど根本的な解決はできませんが、燃え尽き症候群を和らげる方法があります。
- 環境改善にモチベーションの高い従業員やリーダーから学ぶ
- 客観的な視点に立ち仕事とプライベートとを切り離す
- 相談できる友人を持つ
環境改善に熱心な人と仲良くなる一方で、仕事とプライベートを切り離せるドライさを持つようにしましょう。
仕事も大切ですが体調を壊しては本末転倒です。
何でも相談できる友人がいるとさらに良いでしょう。
気をつけなければならないこととしてネガティブな出来事は効果が強い事があります。
ネガティブな出来事は効果が強い
ネガティブな出来事はポジティブな出来事の3倍のインパクトがあると知られています。
こうした効果は人類がネガティブをいち早く察して逃げる方が生存に有利だったという仮説や実際に数学的な計算を行なった結果に基づいています。
ネガティブな出来事が増えた時には燃え尽き症候群にならないように気をつけましょう。
とはいっても、個人でできることには限りがあります。
もし、職場に危ない兆候が見られたら転職も考えて見ましょう。
まとめ
今回は燃え尽き症候群の原因や対策法について紹介しました。
組織として取り組まなければならないので簡単では無いと思います。
そのため、
・早いうちからパラレルキャリアや副業で会社に依存しない方法を持っておく
・企業情報を集めて良い会社が見つけておく
などの対策をオススメします。
参考文献
Burnout Is About Your Workplace, Not Your People
Mental health in the workplace
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- 論文 完成