人間関係を改善する簡単な方法。We-talkとは

相手と険悪な雰囲気を作ってしまうと悩んでいませんか？

We-talkという方法を使ったらいいようです。

会話の中で「We」を使うことを”We-talk”といい、相手との関係が良くなったり、より健康になることが知られています。日本語では「私たち」「俺たち」ですがこの言葉はあまり使いません。日本語は主語を省く特徴があるので生活に活かしにくいかもですが、相手といい関係を保ちたいという人には参考になると思います。

人間関係を改善する簡単な方法。We-talkとは

この記事は2019年にAlexander Karanによって発表された論文に基づいています。

We-talkは効果あるのか？

➡︎いくつかの研究で効果が確認されています

日常生活で「We」を使う人たちは相互依存的な関係になっていることが分かっています。
例えば、「俺と君は仕事に行きます」よりも「俺たちは仕事に行きます」と言った方が相互依存的な関係か築けます。

恋人との関係にも使えるのか？

➡︎有効とされています

We-talkをすることで
・互いに思っていること
・振る舞い
・サポート
が伝わりやすくなりメンタルに良い影響を与えます。
理由として、「We」を使うことで共通の問題に取り組んでいる、同じ認識を持っている、といった感情を持つためと考えられています。

We-talkの効果

?関係性への影響
・相手にポジティブな感情を抱きやすくなる
・健康問題に取り組める様になる
・ストレスが溜まっているときや対立している時の緊張をほぐす

?個人への影響
・精神的健康や身体的健康を促進する
・ネガティブな出来事が起こったときにもポジティブな感情を持てる
・体温や肌のきめ細かさが改善される

We-talkの問題点

➡︎We-talkは独立した大人になることを阻み悪い影響があるのではないかと言う指摘もされています。
著者はメタ分析でWe-talkの効果が良いのか、悪いのかハッキリさせようと言うことで実験を行いました。

結果

?We-talkをする人
すべての項目で正の相関が見られました。

✔️この結果から、We-talkをすることで建設的な問題解決ができて相手との関係に満足し、ストレスや不健康な習慣も減り健康になると考えられます。

相手との関係性でWe-talkの効果が変わる

集めた論文は下記の項目についても研究されていたのでメタ分析しています。

• 性別による差
• 患者と配偶者による差
• We-talkをする方、される方の差

結果

?性別による差
女性からのWe-talkは男性よりも下記の項目に効果があることがわかりました。
・関係性に関する振る舞い
・精神的健康
・身体的健康
・健康的な振る舞い
ただ、男性のWe-talkの方が女性よりも関係性の満足度には効果がある様です。

?患者と配偶者による差
配偶者からのWe-talkは患者からよりもすべての項目で強いインパクトを与えることがわかりました。
➡︎配偶者のWe-talkは健康について前向きに取り組んでほしいという強いメッセージを送る様です。

?We-talkをする方、される方の差
We-talkをされる方が
・関係性の振る舞い
・身体的健康
が改善されました。
➡︎We-talkをされると互いの関係性についてポジティブなシグナルを受け取るためだと考えられます。

✔️この結果から相手との関係性によってWe-talkの効果に差があることがわかりました。

まとめ

✔️We-talkは性別や病気を患っているかで効果の出方が違うことがわかりました。
また、We-talkをされる方が効果が得られやすいことが分かりました。

日本語では「We」に当たる言葉を省くことが多いですが納得できる結果だったのではないでしょうか？
➡︎「We」に当たる言葉を使わなくても「一緒に〜」、「〇〇さん達と〜」と言う言葉を使えば同じ効果が得られるかもですね。

?We-talkの例
・「一緒に〜しよう」と言われた時に親近感がわく。
・上司が「私のグループは〜の課題を持っていて〜」と話をした方が部下が問題解決に協力的になる。
・入院時に「一緒に食事制限頑張ろう」と言って同じ食事をしてくれると精神的にも身体的にも助けられる。

✔️互いに同じ問題を共有してる、同じことに興味がある、ということを強調しましょう。

感情を出した方が人間関係がうまくいくという記事も書いていますので参考にしてください。