夫婦関係がうまくいかない3つの原因。夫婦円満でいるための方法とは?

夫婦関係がうまくいかない3つの原因。夫婦円満でいるための方法とは?
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  • 夫婦関係がうまくいかない原因が知りたい
  • 夫婦の関係を改善したい
  • 夫婦円満でいられるためのコツが知りたい

夫婦の関係がうまくいかずに悩んでいる人も多いと思います。ちょっとしたことで口論になったり、互いに関心を持っていない、と言う関係になっていませんか?今回はなぜこの様な関係になってしまう原因や夫婦円満でいるためのコツを紹介していきます。

この記事を読むことで夫婦の関係がうまくいく様になります。

夫婦関係がうまくいかない3つの原因。夫婦円満でいるための方法とは?

夫婦の関係がうまくいかない、と言う人はその原因を突き止めなくてはなりません。原因は様々ありますが3つに集約されます。

夫婦関係がうまくいかない理由
  • 性格が合わない
  • 愛着型の問題
  • コミットメントしない

こうした原因に対して解決していかない限り夫婦でいることのメリットよりもデメリットの方が大きくなり最悪の場合は離婚にまで発展します。

性格が合わない

夫婦関係がうまくいかない理由として性格のズレが大きな理由となっています。平成29年度の婚姻関係事件数の申し立ての動機を見てみましょう。

夫が離婚を言い出す理由
  1. 「性格があわない」が61.5%
  2. 「異性関係」が14%
  3. 「性的不調和」が12.9%
妻が離婚を言い出す理由
  1. 「性格が合わない」が39.4%
  2. 「暴力を振るう」が21.6%
  3. 「異性関係」が16.7%

つまり、男女間で差はありますが夫婦関係がうまくいかない理由として「性格が合わない」ことが一番の原因のようですね。

「付き合ってるときはこうじゃなかったのに。」や「一緒に生活するようになって意外な面も見えてしまった。」という話をよく聞きます。生まれも育ちも違うので性格が合わないということはよくあることだと思います。

しかし、そもそも性格とは何でしょうか?ボンヤリとした答えは持っていると思いますが「私はこんな性格です」と言ってもほんの一面だけで全体像を捉えていない様に思います。もう少し科学的に性格について考えてみましょう。

性格とは?

心理学の世界では性格に対して様々な研究が行われてきました。その結果ビッグ5と言う5つの指標を使うことで性格を分析できると言う結論になっています。

ビッグ5とは
  • 誠実さ…細部にまで気を配ることができ、約束を守る性質
  • 開放性…創造性が高く新たなことにチャレンジしたがる性質
  • 同意性…相手に共感する能力が高く利他的な行動を好む性格
  • 外向性…周りの人と関わるのが好きで周囲の人の気持ちを明るくする性質
  • 神経症的性格…心配性で小さなことも悩み続ける性質

それぞれの項目を点数化して性格を判定します。一般的には神経症的性格以外は高い方が幸福感が高くなるとされています。このビッグ5を行ってみたい方はこちらをクリックしてください。

性格と夫婦関係の研究

このビッグ5を使って夫婦関係を調査した研究がいくつかあるので紹介します。

誠実さと開放性が似ていると夫婦関係が良くなる

イタリアのカリアリ大学が行った研究によると誠実さと開放性が似ていると夫婦関係が良いということが分かりました。 最初は関係をよくしていこうと相手の性格に合わせる努力をするのですが10〜21年にかけてその努力をしなくなり、関係が悪化し易くなります。しかし、21年後には再び関係をよくしていこうと努力するようになるようです。

性格が一致していることで夫婦関係がうまくいく理由として「一体感を感じる」ということが挙げられています。同じことを体験して同じ様に感じていると言う暗黙の了解が一体感を生みます。

性格が違うと相手の行動に共感できないので信頼できないですよね。もしかしたら~をするかも、と余計な心配をしなくてはならなくなるとストレスになります。

開放性が似ていると夫婦の仲が良い

上記の様な結果は別の研究でも明らかになっています。ドイツのザールブリュッケン大学で行われた研究によると開放性が似ていると夫婦関係が長く続くことがわかりました。 著者らは5000組の夫婦を5年間かけて調査しています。その結果、ビッグ5の中でも開放性が似ている方が夫婦関係がうまく行っていることを発見しました。 また、別れた夫婦では性格が一致しなくなっていることも突き止めました。

開放性に差がある例として夫婦のどちらかが「会社を辞めて独立したい」、「海外旅行に行きたい」と言ったときにもう片方が拒否するような関係が考えられます。

開放性が高いと生活の中で様々なアイディアが出てくることがあると思います。こうしたアイディアを相手が受け入れられるかが重要みたいですね。

性格は少しだけならズレていた方が良い

オランダのティルブルフ大学のManon van Scheppingenは性格が一致していると夫婦の幸福感が高いことを発見しました(R)。夫婦両方の誠実さが高いよりも片方が少し低くいときにより夫婦関係が良くなっていることもわかりました。
また、この現象は誠実さだけでなく外向性でも観察されたようです。

この現象が観察された理由として性格が少しズレていた方が互いに支え合う関係になりやすいからだと考察されています。

片方が大人数の場が苦手な時にもう片方がサポートして、少人数の時にはサポートし返す、という関係の方が支え合っているという意識が芽生えますよね。

ただ、性格のズレが大きいと逆効果で離婚する可能性が高まった様です。性格が違うと離婚しやすいという結果は日本の離婚調停の原因とも一致していますので注意しましょう。

愛着型の問題

夫婦関係がうまくいかない原因として愛着型に問題があると考えられます。愛着型とは子供の頃に主に親との経験を基に作られる人間関係に対する考え方の事です。愛着型が不安型や回避型の場合は愛情表現が苦手になり、相手からの愛情に対しても素直に受け止められなくなります。こうした愛着型には主に3つあります。

愛着型の種類
  • 安定型…必要なリソースや時間も確保でき、ネガティブなことにも対処できると感じます
  • 回避型…対人関係においてネガティブな感情を受けると感じてしまい相手との関わりを避けます
  • 不安型…愛を得られるか不安で常に何か裏があるのでは無いかと疑ってしまいます。

親からの十分な愛情を得られた人は安定型になり、パートナーとの関係もうまく生き易くなります。しかし、親からの愛情を十分に得られなかった場合は回避型や不安型になります。

愛着型とは相手によって変わる事があります。
例えば母親に対しては安定型だけど、父親に対しては不安型になる、などです。
普段の生活で人間関係がうまくいくのに夫婦間でうまくいかないという場合は愛着型が変化しているためと考えられます。

愛着型に問題がある時の解決策

愛着型に問題がある場合、感情焦点化療法と言う方法があります。感情焦点化療法とは愛着理論に基づいて相手の振る舞いを分析し、互いの感情に寄り添えるようになることを目指した治療法です。

効果としては
・8〜12のセッションで70〜73%のカップルの関係が改善した
・60〜70%のカップル間の満足度が3か月から2年で高まった
などが報告されています。

感情焦点化療法の手順は下記の通りです。

  1. 対立する事柄について議論する
  2. 専門家から発言について評価を受ける
  3. 相手の感情を気遣いながら会話できるようにする

これを1セッションとして振る舞いが改善されるまで繰り返します。
この治療法では専門家からの評価が重要です。第三者から冷静に分析してもらうことで自分の感情の動きを理解できます。できれば専門家が良いのですが、専門家でなくても冷静に分析できる友人でも大丈夫です。

具体的な分析のやり方

分析する時に見るべきポイントとしては下記の7つがあります。

  • パートナーが苦痛のシグナルをはっきりと出しているか?
  • どのぐらいシグナルが維持されているか?
  • パートナーが相手を気遣った表現を使っているか?
  • 他の人と対立しようとしているか自己解決しようとしているか?
  • パートナーの心配の程度
  • パートナーの苦痛を認識する能力
  • その苦痛が重大なものか判断する能力

例えば夫婦の間で家事の分担だったり、連絡が遅いなど対立が起こる事柄について話してもらいます。「いつも自分ばかりが家事をしていて不公平だ」、「夕食を作った後に連絡してきても遅い」などパートナーが相手を批難したときにもう一人のパートナーは一歩引いてしまったとします。
これを分析すると批難するのは不安型が強まったためで感情的なつながりが欲しいと思ったから、一歩引いてしまったのは回避型が強まり相手を喜ばせられないと認識したから、となります。
非難された時に自分の言い分を言いつつ、どうしたら互いに納得する解決策が出せるのかを見つけていくことが正解です。

このように分析することで批難した、批難されたということではなく、その根本にある感情に焦点が行き相手を思いやる事ができるようになります。

感情焦点化療法の具体的な効果

1、一歩引いたパートナーは自分が拒否されるかもしれないという恐れを自分の中で処理して行動を改善できる様になります。
2、非難したパートナーは相手が引いたのが本当の感情ではなく拒否される恐れからきていることを理解します。
3、非難したパートナーは相手の回避される恐れに共感し相手の立場に立って関われる様になります。

この結果、パートナーは相手の温かさや寛容的な反応に安心して安定型の愛着型になります。基本的な愛着型は変わらなくてもパートナーに対しては安心型、と言う場合もあります。

感情焦点化療法を使った研究

2015年にMelissa Burgess Moser によって発表された論文では関係性に満足しておらず愛着型に問題を持った夫婦を対象に実験を行っています。その結果、感情焦点化療法により夫婦の愛着型の改善や治療後の相手を思いやる行動の増加、関係性の満足度への変化が確認されています。また、この効果がセッション数を重ねるたびに強くなったことも分かっています。

この効果は回避型の人に対して大きな効果をもたらし、関係性の満足度を大きく高めていました。また、強い不安型の人にはあまり効果が無く、セッション数を重ねないと効果が出ないことも分かっています。

ちなみに、安定型の人は
・パートナーの変化にすぐに気づける
・親密なコミニケーションを通じて感情的なサポートを行う
・思考や記憶、感情が発達している
などの傾向が観察されています。

夫婦仲が本当に悪い時は専門家に頼みましょう
こうした治療法を行っている業者は下記の通りです。
iEFT Japan→東京で直接会って治療
三田村カウンセリング・オフィス→テレビ電話での治療
関係性を改善したい人はこうしたサービスを使うことをお勧めします。

コミットメントしない

平成27年の厚生労働省の調査によると日本の離婚率は35%にまで昇るそうです。アメリカで夫婦や家族関係のセラピーをしているWilliam H. Dohertyの報告書によると離婚原因の一番はコミットしないことであり、73%にも達していました。

ちなみに、他にもいくつか原因が挙げられています。
・言い争いが多い…56%
・非現実的な予測をする…45%
・平等でない…44%
・暴力を振るう…29%

言い争いが多い、平等でないなどコミットメントと関係が深いものもありますね。

このことからもコミットメントが重要と言うことがわかります。しかし、コミットメントが何なのか理解しにくいのでもう少し掘り下げて説明していきます。

結婚におけるコミットメントには2種類あるとされています。

  1. 拘束的コミットメント
  2. 献身的コミットメント

この2つのコミットメントが弱くなることで離婚するリスクが高まります。それぞれがどの様なコミットメントなのか詳しく紹介していきます。

拘束的コミットメント

親や友人など外からのプレッシャーに応えるために離婚しないことを言います。

結婚するときには親族や友人に報告しますよね。お祝いをもらったのに離婚しましたってことになると悪い気持ちになってしまいます。また、子供がいる場合には子供の成長に悪影響を与えてしまうため、さらに離婚しにくくなります。

この様に拘束的コミットメントがあることで結婚生活がうまくいってなかったとしても離婚しなくなります。

献身的コミットメント

関係をよくしていこうと互いに献身的に振舞うことを言います。

結婚して初めのうちは相手を優先的に考え、他の事を後回しにします。しかし、時間がたつにつれて相手の事が後回しになり、夫婦としての一体感が無くなっていきます。そのうち、相手の気持ちを考えずに自分のやりたいことをやる様になり一緒にいるのが苦痛になります。こうした人間関係の改善法に関して以前にもまとめた記事があるので参考にしてください。

コミットするための方法

夫婦関係をよくするためには互いにコミットすることが重要と言う話をしました。しかし、どうしたらコミットできる様になるの?と言う人もいるのでコミットするために気をつけるポイントを紹介していきます。

  • 結婚のタイミング
  • 感情をコントロールする
  • 親の離婚の原因を理解する

結婚のタイミング

結婚は精神的に成熟し、収入が安定してからするようにしましょう。

結婚するタイミングは夫婦関係を維持するために非常に大切です。10代で結婚する人は離婚する可能性が高くなり22歳をすぎると離婚のリスクが激減することが知られています。

この理由として教育を十分受けているからだと考えられています。大学を卒業すると収入が安定しやすいので離婚する可能性も低下します。年収が50000ドル(約550万円)以上の人は離婚するリスクが低く、2500ドル(約280万円)以下になると離婚のリスクが上昇するようです。

感情をコントロールする

感情をコントロールする力を身につけましょう。

結婚する前に子供がいると離婚率が高くなることも知られています。これは自分をコントロールする力が備わっていないので結婚しても相手にコミットできないことが原因と考えられています。

また、感情がコントロールできないことで暴力を振るったりお金を使いすぎてしまうこともあります。こうした振る舞いをするとパートナーは一緒にいる時でも安心できないので離婚する可能性が高まります。感情をコントロールする方法については以前の記事を参考にしてください。

親の離婚の原因を理解する

親が離婚している場合に子供が離婚する確率は2倍になることが知られています。親がコミットしていないので自分もコミットしなくても良いと感じていると考えられています。

この対策方法としては離婚の原因をちゃんと理解することが挙げられます。原因を理解することで自分も離婚しない様に対策を立てれます。さらに、しっかりとした理由があることで離婚しても良いと言う考えを持ちにくくすることができます。

夫婦円満を続けるコツ

夫婦関係がうまくいかなくなる理由はコミニケーションです。
とはいっても、コミニケーションにも様々な要素が詰まっています。どのようにコミニケーションを改善すればよいのでしょうか?

今回は下記の5つについて紹介します。

  1. 十分な睡眠をとる
  2. 会話の時にデバイスを使わない
  3. コミニケーションをメールに頼らない
  4. 相手を褒める
  5. 部屋をリノベーションする

十分な睡眠をとる

オハイオ州立大学の研究によると睡眠不足で夫婦の関係が悪化しやすくなることが分かっています。

特に夫婦両方が寝不足の場合、敵対的な言動が多くなることが観察されています。しかし、夫婦の片方が十分な睡眠がとれている場合は相手の感情を思いやる余裕があるためそんなに関係が悪化しない様です。

そのほかにも、睡眠不足により免疫力や認知機能の低下など様々な悪影響が知られています。生理学的にもIL-6やTNFaといった炎症を引き起こす因子の発現が多くなることが知られているため、睡眠は十分にとるようにしましょう。

会話の時にデバイスを使わない

バッキンガム大学の研究によると夫婦での会話の時にテレビやパソコン、スマホなどのテクノロジーを使うと関係が悪化するようです。

会話に集中しないことで夫婦関係に対する満足度や生活の満足度が低下し、鬱症状が上昇することが知られています。

スマホの電話などで会話を途切れさせてしまうと相手が自分を軽視されたように感じ、関係を拒否されたような感情が生まれるようです。ただ、一緒にテレビを見ている場合などは一体感が高まり、夫婦関係は改善するようです。一緒に笑ったりするとさらに効果が高まるようです。相手と同じ体験を共有することが重要そうですね。

コミニケーションをメールに頼らない

ブリンガムヤング大学で行われた研究によるとメールを頻繁に行うと関係が悪化しやすくなることが分かっています。

理由としては夫婦の間でもメールに対する意識が違うからとされています。男性は頻繁にメールをやり取りすることをネガティブに捉えるのですが、女性はポジティブに捉えるとされています。確かに、男性の方が直接電話して話す方が好きな人が多い様に思います。

ただ、「愛してるよ」のような愛情を表現する文章の場合は男性と女性の両方で問題ないということも確認されています。

相手を褒める

お世辞でも褒められてうれしくない人はいません。些細なことでも心から褒めれば相手はうれしい気持ちになります。

岡崎国立共同研究機構生理学研究所が行った研究では褒めることで運動機能が上昇することが分かりました。パフォーマンスについて評価しないグループや他人を褒めたグループよりも優位に能力が上昇することが分かっています。

夫婦生活では家事を分担して行わなければなりません。その家事を互いに褒め合うことで関係が良くなるだけでなく、家事の質の改善も期待できます。他にも家事を分担してやるのではなく、一緒に行った方がストレスが少なくなるという研究もあるようです。

部屋をリノベーションする

910組の夫婦を調査した結果、部屋のリノベーションを行うことで関係が改善されたと答えた人が多いことが分かっています。

1番効果があったのは寝室です。女性の場合は50%、男性の場合は54%が夫婦の関係が改善したと答えました。

2番目がキッチンです。女性の場合は49%、男性の場合は53%が夫婦の関係が改善したと答えました。

3番目が玄関先です。女性の場合は46%、男性の場合は50%が夫婦の関係が改善したと答えました。

家は毎日の生活の基本となる場所なので少しずつ改善していきましょう。リノベーションのために色々一緒に考える事でコミニケーションの機会が増えます。最近はホームセンターでDIYに必要な道具が簡単に手に入るので自分で行えば費用もあまりかかりません。

まとめ

今回は夫婦円満な家庭を作るための5つの習慣について紹介しました。

色々紹介しましたが、相手を思いやる心が大切ですね。
自己中心的にならず、相手がどんな感情なのか考えながら生活すると幸せな家庭が作れます。

この基本を押さえていれば論文にないような習慣でも効果的だと考えられます。

例えば、
・一緒に食事をとる
・自分のネガティブな感情も隠さない
・相手を尊敬する
・相手の選択を尊重する
・共通の趣味を持つ
などです。

お互いに自分の行動が思いやりのあるものか見直してみましょう。

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