人間関係が苦手な人の特徴。ストレスを溜め込まない改善法とは?

人間関係が苦手な人の特徴。ストレスを溜め込まない改善法とは?
この記事の対象者
  • 人間関係が苦手で困っている
  • 人間関係がストレスに感じる
  • 人間関係をよくするための方法が知りたい

職場や家族、友人との人間関係は良好ですか?人の悩みのほとんどは人間関係によるものだと言われています。人間関係がうまくいかない原因として気を使いすぎていたり、気づかないうちに相手を不機嫌にしていたりなどがあります。今回はこうした人間関係が苦手な人の特徴と改善方法を紹介していきます。

この記事を読むことで人間関係を改善できます。

人間関係が苦手な人の特徴。ストレスを溜め込まない改善法とは?

人生を幸せにするためにはお金や有名になるために一生懸命働くこととされて来ました。同じように考えている人は多いと思います。しかし、ハーバード大学のローバート・ウォールディンガーによると人を幸福にするのは人間関係だそうです(TED)。

ハーバード大学で行われた研究では75年間724人の男性を対象に調査が行われています。その結果、人間関係が良好なほど幸福感が高く、健康で長生きをしていることが分かりました。逆に、孤独の場合は健康を崩し幸福感が低下していました。

しかし、人間関係が苦手と言う人も多いでしょう。そこで、まずは人間関係が苦手な人の特徴とその改善方法を紹介していきます。

人間関係が苦手な人の特徴
  • 衝動的に行動してしまう
  • 人見知りでコミュニケーションを取らない
  • 相手に共感する能力が低い
  • 誠実さがない

衝動的に行動してしまう

衝動的に行動してしまう人は無意識のうちに他人を傷つけています。自分がその行動をしたことによって相手がどう感じるのが考えることができてません。例えば、自分の安易な思いつきで高級な服やアクセサリーを買ったとします。その時は満足感が得られるかもしれませんが家族がどう思うのか考えることが出来ていないとトラブルの原因になります。

話を聞かない

衝動的に行動する人の特徴として話を聞かない、と言うことがあげられます。自分の自慢話や愚痴に夢中で相手の意見を聞こうとしません。また、相手が真剣に話していても話を聞く気が無いと不快感を与えます。他にも自分の都合の良いように話を解釈して相手の言ったことが正確に伝わっていない、と言う場合もあります。

人間関係をよくするためにはまずは相手が何を言おうとしているのか集中するようにしましょう。

空気を読まずに発言してしまう

衝動的に行動する人は空気を読まずに発言するので知らず知らずのうちに敵を増やします。本当のことだとしてもその場で言うべきでないことってありますよね。

例えば、みんなで会社の愚痴などを笑いに変えて話しているときに「それって努力が足りないだけじゃん」と言う発言をしたとします。確かにその人の努力が足りないことが原因かもしれませんが発言すべきではありません。なぜなら、愚痴を言っている人もそれを聞いている人も誰もハッピーにならないからです。ハッピーになったのは相手を非難してやりたいと言う自分の気持ちだけです。

自分の気持ちは置いておき、場面や状況に応じて場違いな発言をしないように気をつけましょう。

人見知りでコミュニケーションを取らない

人間関係が苦手な人の理由として多いのは人見知りです。相手に気を使いすぎるあまり関係を持つのが怖くなっています。また、人間関係が苦手だと思い込むことで人間関係がうまく行かず、その体験からさらに人間関係が苦手だと思い込む負の連鎖が始まります。

自己肯定感が低い

人見知りをする理由として自己肯定感が低いことがあげられます。自己肯定感とは自分に対して肯定的に感じる事を言います。何かに失敗した時に「やっぱり自分はダメな人間だ」と思ってしまう人は自己肯定感が低いと言えます。逆に自己肯定感が高いと失敗しても「運が悪かっただけで次はうまく行く」と思うことができます。

自己肯定感が低いことで「自分は裏切られても仕方のない人間だ」、「本当は自分は嫌われてるんだ」と言う感覚に陥りやすくなり人間関係がうまく行かなくなります。自己肯定感を高める方法としてセルフコンパッションが有効とされているので興味のある人は参考にしてください。

自分に言い訳している

人見知りをする原因として自分に言い訳をしている可能性もあります。自己肯定感が低いから、過去にトラウマになるような人間関係があったから、一人が好きだからと言う理由を持ち出して自分の人見知りを肯定します。

少し厳しいですがそれはただの言い訳です。人間関係がどうなるのかは誰にもわかりません。言い訳せずにとにかく関係を持ちましょう。まずは一歩踏み出さないと何も始まりません。

人間関係を持とうとしてそれでも自分には向いてないな、と思ったら関係を持たないようにしましょう。年齢を重ねると量では無く質を大事にすることの方が大事と言う研究結果もあるので量より質という考え方で人間関係を保つようにしましょう。

相手に共感する能力が低い

人間関係をよくするためには相手の気持ちに共感する事を心がけましょう。このタイプの人は衝動的に行動してしまう人と同様に感情をコントロールできていません。自分を優先して考えるのでは無く、相手の気持ちになって考えることで「自分の事を理解してくれる人だ」という印象を与え人間関係が深まっていきます。

真面目すぎる

共感能力が低い原因として真面目すぎることがあげられます。自分の中のルールを他人にも押し付けるので人間関係が上手くいきません。相手は自分の行動がコントロールされているように感じ不快になります。自分の中のルールは自分にとっては大事でしょうが相手にとって重要ではありません。自分と相手が違う価値観を持っている事を自覚しましょう。

嫉妬や妬み、嫌悪感を感じやすい

嫉妬や妬みを感じやすい人は相手の感情よりも自分の感情を優先してしまします。相手の成功体験に嫉妬を感じ、相手の失敗体験に喜びを感じている人と仲良くなりたくないですよね。物事を批判的に考えるので自分で何かする時に不安要素ばかりが頭の中で一杯になり行動できなくなります。

こうした物事を批判的に考える事をクリティカルシンキングと言います。楽観的になり重大な問題を見落とさないようにするのに役立ちますが、人間関係で全面い出てしまうと相手は不快感を感じやすくなります。

誠実さがない

人間関係が苦手な理由として誠実さが低いことで相手を不快にしていることがあげられます。自分の言ったことと行動が一致していない人があてはまります。言葉と行動が違うと周りの人はその人が本当はどんな人なのか分からなくなり、関係を持つ事をためらってしまいます。

心にもない事を言う

相手に共感する事も重要ですが、自分の心にもない事をいうと人間関係が悪くなります。短期的には良い関係を築けますが、長期的には相手が不信感を抱きやすくなり関係が悪化します。さらに、その場に応じて嘘を言うことになるので矛盾した事をしないようにしようと精神が疲弊してしまいます。

そのため、その場の状況に応じて行動することも大事ですが自分の軸がなければなりません。相手に全く共感できない場合は反対意見をいうのも大切です。言い方に注意すればそこまで人間関係は悪化しませんし本音を話すことで自分の軸を示すことができます。これにより、長期的に良い人間関係が築けます。

約束を守らない

誠実さがない人の特徴として約束を守らないことがあげられます。期日までにこの仕事を終わらせる、という約束をしたのに何も言わずに遅れて提出する人などが当てはまります。また、このような人は自分の利益を優先するので後から入ってきた予約を優先して先に入っていた予約を平気で断ります。こうした行動はバレていないと思ってもバレています。自分がこうした行動をしてしまっていないか見直してみましょう。

人間関係の改善方法

人間関係が苦手な人の特徴について紹介してきました。こうした特徴のある人はなくすように努力しましょう。一言でまとめれば相手の気持ちになって行動すると言うことです。

こうした特徴を改善し人間関係の基盤を作っておくと自分の頼みごとを聞いてくれる可能性が高まります。こうした関係が人生の満足感を高めてくれます。一人で仕事をしたり遊びに行くよりも誰かと一緒の方が楽しいですよね。

しかし、どのように頼みごとをすれば人間関係を悪化しないまま頼みごとを聞いてもらえるのでしょうか?頼みごとをするたびに人間関係が悪化していると関係を維持するのが大変ですよね。そこで下記のような方法が有効です。

  • 相手の好きなことを取り入れる
  • 嫌いなことを回避させる
  • 選択に自由を与える
  • 相手を認める
  • 特別、限定感を出す
  • チームワーク化する
  • 感謝する

相手の好きなことを取り入れる

自分の頼みごとの中に相手が好きなことを取り入れます。相手が好きなことで自分を助けてくれるのでどちらにとってもメリットが作れます。

例えば、ただ単に「旅行に行こう」と誘ったのでは相手がメリットを感じられないため応じてくれる可能性は低いでしょう。その代わりに相手が歴史に興味があることが分かって入れば「京都の歴史的な建物を見に行かない?」や「〜の博物館に行かない?」と誘えば相手がメリットを感じ応じてくれる可能性が高まります。

これなら、相手の欲求を満たしつつ自分の欲求も満たすことができるので頼みごとを聞いてもらえる可能性が高まります。

具体例

・家まで送ってくれたらすぐに読みたがってた漫画貸せるよ。
・このプロジェクトに参加してくれたらキャリアアップできるよ。
・ジャガイモを買ってきてくれたらカレー作れるよ。

嫌いなことを回避させる

自分の頼みごとを聞くことで相手が嫌いなことを避けれるようにします。相手にとってネガティブな理由で手伝うのでストレスを与えてしまいます。しかし、嫌な事を避けられると言うメリットがあるので頼みごとを聞いてもらえる可能性が高まります。

例えば、「今日買い物にいって」と頼んだのであれば相手はなかなか買い物に行かないでしょう。その代わりに「明日雨だから今日買い物に行ってくれない?」と頼むと相手が雨に濡れながら行くのは嫌だな、と思って今日買い物に行ってくれる可能性が高まります。

これなら相手が嫌なことを避けつつ、自分の欲求を満たすことができます。

具体例

・今勉強しとかないとあとで寝ずに勉強しないといけなくなるよ。
・損傷が軽いうちに直しとかないと修復できなくなるよ。
・こんなところで遊んでたら車にひかれるよ。

選択に自由を与える

選択肢を提示して頼みごとをします。選択肢を提示することで拒否するという選択をしにくくなります。また、相手がこれをすると決めるので積極的に行動してくれやすくなります。

例えば、社内での発表資料を作る時に「PowerPointの資料作って」と頼むとNoと断られる可能性があります。その代わりに「PowerPointとWordどっちの資料を作りたい?」と訊くとどっちかを選ばないといけないと感じ、Noの選択肢を選びにくくなります。

相手に裁量を与えることで何も手伝ってもらえない、と言う最悪の事態を避けることができます。

具体例

・今勉強するのと後で勉強するのどっちがいい?
・会議室を掃除するか、オフィスを掃除するかどっちがいい?
・プレステ5とニンテンドースイッチどっちなら買ってくれる?

相手を認める

相手の能力を認めて頼みごとをします。人には有能さを示したいという欲求があります。この欲求を満たすことで頼みごとを聞いてもらえる可能性が高まります。

例えば、「トイレの掃除お願いできる?」と言っても相手は嫌だな、と感じてしまいます。その代わりに「〇〇さんがトイレ掃除してくれるとすごく気持ちよく使えるんだよね、今回もお願いできる。」と言うと自分が役に立てるなら引き受けよう、という気持ちになります。

お世辞でも褒められるって嬉しいですよね。もし、相手の能力がそこまで高くなくても自分も嬉しいですし、相手も褒められて嬉しいと言う誰も損をしない状況を作ることができます。しかし、完全な嘘をついて褒めるのはやめましょう。相手が不信感を持つようになりお世辞を言っても逆効果になります。

具体例

・この前のスピーチ鳥肌が立ってしまいました、またお願いします。
・目配り、気配りができて助かるよ。これからもチームを支えてね。
・よく我慢できたね、この調子で頑張ってね。

相手を認めるときの注意点

その場だけ相手を認めるというのでは効果が薄いです。普段から相手を承認しないと嘘を言っているのではないかと疑われてしまいます。

特に気をつけないといけないのが報連相です。連絡が言っていないと自分が適当に扱われているように感じ「あの時の言葉は嘘だったんだ」と思われてしまいます。こまめにコミュニケーションをとり相手のことを重視していることを示しましょう。

特別、限定感を出す

特別、限定感を出して頼みごとをします。この頼みごとを聞いとかないと後で損するかもしれない、と思わせることで頼みごとを聞いてもらえる可能性を高めます。

例えば、「この商品を買ってくれませんか?」とお願いしても簡単には買ってくれません。その代わりに「あなただけ特別30%割引します」と言われると買おうかな、と言う気持ちになってしまいます。他にも「期間限定」や「先着10名様限定」など特別感を出すことで欲求を聞いてくれやすくなります。

よく商品を売る時に使われる手法ですよね。テレビショッピングではよく使われています。普段の生活で使うのは難しいかもしれませんが参考にしてください。

具体例

・あなたには絶対ミーティングに参加してもらわないと困ります。
・あなたがいないと生きていけません。結婚してください。
・今回は特別ゲストが参加します。見て行かれませんか?

チームワーク化する

「これをやって」と頼むよりも「一緒にやろう」と言うことで応じてもらいやすくなります。2019年にAlexander Karanによって発表された論文でもWe-talkを使うことで互いに同じ問題に取り組んでいる、と言う感覚が得られストレスが低下することが知られています。他にも下記のような効果が確認されています。

We-talkの効果
  • 配偶者が患者にWe-talkすることで治療に前向きになり身体的症状が改善した。
  • 男性から女性にWe-talkすることで関係性への満足度が上昇した
  • ネガティブなことへのストレスを感じにくくなった
  • We-talkするよりもされる方が効果を感じやすい

例えば、「会議室の準備お願い」と言うよりも「一緒に会議室の準備しよう」と言われた方が前向きな気分になりますよね。他にも勉強ができない子供に「勉強しなさい」と言うよりも「一緒に勉強しよう」と言った方が勉強を頑張ってくれることが多いです。

「一緒に〜」や「私たちは〜」と言う言葉を使うことで相手がポジティブなシグナルを受け取りやすい、と言うことですね。

具体例

・一緒に絵本読もっか
・AさんとBさんで協力してすすめてくれる?
・地域の人たちで集まって掃除しませんか?

感謝する

シンプルにありがとうと伝えましょう。感謝されることでその感謝に応じたいと言う気持ちが生まれます。心理学ではこれを”返報性の原理”と言います。

例えば、公共のトイレなどで「いつも綺麗に使っていただきありがとうございます。」と書かれた張り紙がありますよね。
この張り紙があることで綺麗に使おうと言う意識が強くなります。

具体例

・綺麗に食べてくれてありがとう、嬉しいよ。
・自分から行動できる人になってくれたら嬉しいな。
・書類作ってくれたの?!すごく嬉しいよ。

感情を出すと人間関係がうまく行く

相手に感謝するのと同じように感情を出すことで相手が自分をどんな人間か判断するので人間関係がうまく行きやすくなると言うことも知られています。私たちは全く知らない人とむやみに関係を持ことはリスクだと思っているので相手の反応の仕方を見て関係を持っても良い人か判断しているそうです。

2016年にAllison M. Tackman によって発表された論文では面白い動画を見てもあまり笑わない人は関係を持ちたくないと判断されることが分かっています。

感情を出さない人は避けられる?

被験者に面白い動画や悲しい動画と一緒に相手の表情を見させてその相手に対する印象を調査しました。その結果、楽しい動画や悲しい動画を見ているのにあまり楽しさや悲しみを見せない人は外向性や同意性が低いと判断さてれいました。
こうした結果になった理由として被験者は自分の感情を参考に相手の表情を判断すると考察されています。自分が爆笑しているのに相手がちょっとしか笑っていないと「この人と合わないかも」と思ってしまう、と言うことですね。

他にも感情を抑制することで下記のような影響が出ることが知られています。

  • 他人と仲良くなりにくい
  • 彼氏、彼女と別れやすくなる
  • 会話中に親近感を抱きにくくなる
  • ストレスがたまる
  • 第一印象が悪くなる
  • 周りからのサポートが得られにくくなる
  • 人生の満足度が低下する

ただ、相手の不運を笑ってしまう、と言う時には感情を抑制した方が評価が高くなることも知られています。相手が不幸な目にあっているので笑うと可哀想という感情が生じているためと判断されるようです。確かに、他人の不幸を爆笑している人ってちょっと引きますよね。他にも文化的な背景がこうした判断に影響すると考えられています。

良い人間関係を作るときの注意点

良い関係を作るコツを紹介しましたが、こうした方法を使う上でいくつかの注意点があります。この注意点を守らなければ自分が損をするだけになってしまうので気をつけましょう。

相手と良い関係を作るときの注意点
  • サイコパスと間を持たない
  • 転職しない言い訳にしない
  • 自分で主体的に行う

サイコパスと関係を持たない

サイコパスは自分の利益だけを優先します。例えば、相手に報連相しても把握したこちらの動きを社内政治に使い自分の利益に変えてしまいます。私は余った時間でできる仕事を行なっていたのですが、上司の管理ができていないと責任を問われる事になりました。誰も損をしない仕事を時間を無駄にしないためにしていただけなのにそんな事になりました。一方で私のやっていたことを報告した人は出世することになりました。

他にも雑用を手伝ってくれない、もしくは全くしようとしない人なんかには注意した方がいいです。自分の利益のためにならないことはしようとしません。こうした人とは関係を持たないように気をつけましょう。

転職しない言い訳にしない

同僚と良い関係を築くと転職した時に同僚に負担が移動することを心配してしまいます。しかし、そこは引き継ぎをしっかり行うということで割り切りましょう。ブラックな会社にいると疲弊していくばかりです。自分の幸せを一番に考え、そのために他人が不幸にならない様に精一杯配慮するという姿勢で十分です。

自分で主体的に行う

紹介した方法を無理に行なってもストレスが溜まるだけです。自分で実践した方が良い関係を作れる、こうした方が自分が成長できると感じたら行う様にしましょう。

また、ここに書いてあることが全てではありません。特殊な事情でここに書いてあることとは違う反応が現れることもあります。書いてあることを全てやるとても疲れる、ということもあるでしょう。その場合は自分で工夫して改善していきましょう。この記事では原理原則も紹介していますので、自分の状況にとって特に重要な原理を選んで最適化してください。それにより人間関係が改善される可能性が高まります。

まとめ

今回は人間関係が苦手な人の特徴と改善方法について紹介しました。

人間関係が改善することで年間766万円分の幸福感が得られるという研究もあります。人間関係が苦手だと思っている人はこの記事を参考に改善して見てください。

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