グレタ・トゥーンベリさんの環境問題に対する訴え

グレタ 環境問題

グレタ・トゥーンベリさんが環境問題について熱く訴えています。この問題は世界中で取り組まなければならない問題です。積極的に取り組まない国でも取り組んでいる国の恩恵を受けれるため消極的になってしまいます。誰かが世界を動かすほどのリーダーシップを見せなければなりません。今回はグレタさんの訴えていることについて書いていきます。

グレタ・トゥーンベリさんの環境問題に対する訴え

産業革命以前と比べ温度上昇を1.5℃以内に抑えることにより地球規模で起こる様々なリスクを低減できるとされています。

1.5℃以内に抑えるためにグレタさんは動画の中でCO₂の排出量を420Gt以内に抑えなければならないがすでに350Gtまで減っていると訴えています。そして、それは大人たちが経済を優先にしているからでそのツケは自分の孫の世代に及ぶのだと言っています。

※Gt=10億トン

1.5℃以内に抑えることでリスク大きく減少する

1.5℃以内で抑えるのと2℃以内で抑えるのでは様々な所で大きな違いを生み出します。環境省がまとめているものを貼り付けます。

温暖化に対するリスク
1.5℃特別報告書の概要 – 環境省

この詳細についてみていきましょう。ここに挙げた例以外もまだまだありますが、私が気になったものだけ挙げています。

気候・気象の変化に対する変化

  • 激しい降水の増加
  • 干ばつ、降水不足
  • 洪水…1.5℃で100%増加、2℃で170%増加
  • 強い熱帯低気圧の増加

陸地の生態系への影響

  • 1.5℃で昆虫の6%、植物の8%、脊椎動物の4%が生息域の半分を失う
  • 2℃で昆虫の18%、植物の16%、脊椎動物の8%が生息域の半分を失う
  • 森林火災の増加
  • 生態系の変化
  • トウモロコシ、コメ、小麦の収穫量の減少

海洋生態系への影響

  • 1.5℃でサンゴ礁の70~90%が減少
  • 2℃でサンゴ礁の99%が減少
  • 1.5℃で漁獲量が150万トン減少
  • 2℃で漁獲量が300万トン減少

健康への影響

  • 熱中症などの疾患の増加
  • ヒートアイランド現象による熱波の増加
  • マラリア、デング熱の発生地域の増加

また、こうしたCO₂排出を抑える話をすると常に経済の成長を犠牲にするのかという反論が出るのですが下記のような結果も出ています。

環境問題と経済成長
1.5℃特別報告書の概要 – 環境省

この調査から温暖化対策をするからと言って経済成長が妨げられるのではなく、むしろ促進する事が分かります。

一番印象に残ったのは温暖化により永久凍土が解けることで中で眠っていたCO₂やメタンガスが出てきてさらに温暖化を加速するという情報でした。

一度その温度まで温暖化が進んでしまうと放出されたガスを回収する方法はありません。

政治家たちの反応

トランプ大統領の反応

彼女は明るく素晴らしい未来を夢見るとても幸福な若い女の子のようだ。ほほえましい 。

トランプ氏のツイッターより

プーチン大統領

優しいが情報に乏しい若者

NHKニュースウェブより

グレタさんのツイッターでの反応。

グレタ ツイッター

国連の報告書を見てほしいということで指定されたページを読んでみました。

IPCC-P108
IPCC-global warming of 1.5℃

表を見ただけではよく分からなかったので、自分で調べてみました。TCREは the transient climate response to cumulative emissions of carbon のことでCO₂の排出量に対する温度変化の割合を示しています。つまり、Approximate Warmingが1.5℃の時でPercentile of TCREが67thが420ということは CO₂の排出量が4200億トンの場合、温度上昇が1.5℃以内に収まる確率が67%ということです。技術が未発達なために起こりうる誤差を表の右側にまとめています。こうしたズレは地球の温度が常に変化していたり、研究している人が出す論文によって少しずつ違うことからきています。

  • 地球の活動によるずれ
  • 放射強制力(大気中のCO2、メタン、エーロゾル濃度の変化、雲分布の変化などが引き起こす放射エネ ルギー収支の変化(放射強制力)によって気温が変化する)からくるずれ
  • CO₂以外の温室効果ガスからくるずれ
  • TCREの計算のずれ
  • 歴史的な温度変化から生じるずれ

この表は500ページにもわたる報告書のほんの一部です。 たった16歳の少女がこの報告書の内容を理解して、データをもとに議論ができることに驚きます。

参考文献

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