良い親と悪い親の違いとは?〜理想のスタイルがある話〜
子供との接し方に悩んでいませんか?
心理学では子供と信頼関係を築く親が理想の親とされています。
子供にほとんど関与しなかったり、逆に関与しすぎると子供は親を信頼してくれません。
今回はどんなタイプの親がいて、どう接するのが理想の親なのか紹介していきます。
良い親と悪い親の違いとは?〜理想のスタイルがある話〜
親の教育スタイルとして4つの種類が知られています。
- 信頼型
- 権威型
- 寛大型
- 無関心型
これらのスタイルの特徴を紹介していきます。
信頼型
信頼型の親は子供とポジティブな関係を築こうと熱心で、愛情があるという特徴があります。
厳しすぎず優しすぎず、年齢に適した接し方をして子供の年齢に合わせた責任を負わせていきます。
子供の要求にすべて応えるのではなく合理的なルールを作り、そのルールに基づいて判断します。
ただ、かたくなにルールを守るだけでなく子供の感情も考慮して柔軟に対応できます。
子供との時間を大切にするため、子供が問題を抱える前に対処できます。
コーネル大学の研究によると信頼型の親の子供は有能で責任感が強くなる傾向があることが分かっています。
権威型
権威型の親は厳格で柔軟性がありません。子供のすべてをコントロールしようとし、子供の選択権を奪ってしまいます。
子供に対して疑問を持たず従うことを要求するため、子供の感情に気づきにくく「なんでこんなことをするんだろう?」、「こうした方が効率よくできるんじゃないかな?」といった子供の考えを無視してしまいます。
背後にあるルールは説明せずに結果だけを求めるので子供は間違いに怯え、自分の意思を持たなくなります。
そのため、権威型の親の子供は何か指示がないと動けず、自己表現力が乏しくなります。
寛大型
寛大型の親は子供に強要せず自由に成長させます。
しかし、特定のルールを守る習慣が身につかないため、いつまでたっても子供のように振舞い、自分を守るためには合理的な理由さえ避けようとします。
寛大型の親は子供が問題を抱えていても大きな問題として捉えず、友人との関係を優先します。そのため、問題が深刻になるまで子供の問題を解決できません。
他にも、学校での成績が低下したり、ジャンクフードばかり食べて不健康な体になってしまうことが知られています。
寛大型の親は愛情があり優しいですが、身体的な被害を受けるまで子供の異変に気づけず、子供の予期しない行動や反抗的な行動に戸惑ってしまいます。
寛大型の親の子供は自己中心的になり自己制御能力が劣ってしまうことが知られています。
無関心型
無関心型の親は子供の学校生活や友達付き合いについて関心がありません。
精神や身体に問題を抱えていることが多く子供の関与するエネルギーがありません。いつも仕事や請求書の支払い、家事などに追われて子供と過ごす時間が短くなっています。
無関心型の親の子供は自尊心が持てず、学校での成績も悪くなってしまいます。
また、自分の感情をコントロールできず攻撃的になってしまったり、他人に関心を持てず人間関係が希薄になります。
結婚したとしても子供に対して関心が持てず離婚率が高まることも知られています。
こうしたタイプがありますが、1つだけのタイプに当てはまっているということは少なく、時と場合によってタイプが異なっているとされています。
子供と良い関係を作っていくためには信頼型の接し方が必要です。
では、どうしたら信頼型の親になれるのでしょうか?
信頼型の親になる方法
信頼型になるためには信頼型の親がしていることをマネする事が有効です。
信頼型の親がどんな行動をしているかと言うと下記のものが知られています。
- 子供の意見を聞いて正しい方向へ導く
- 明確なルールを作るが子供の感情も考慮する
- 実体験から教訓を学ばせる
子供の意見を聞いて正しい方向へ導く
信頼型の親は子供の意見を聞いて心配事やアイディアを共有します。
また、会話の中でポジティブな感情を提供したり、子供の感情を受け入れます。
子供が困惑しているようなら「大した問題じゃない」、「悲観的になる必要はない」と励まし、子供が悲しんでいるようならその悲しみに寄り添います。
子供にその時の感情が不安なのか寂しさなのかラベルすることで子供は感情に対処できるようになります。
注意するときにも行動は否定しても感情は否定しません。「楽しむのはいいけど廊下を走ったらいけないよ」、「怒ってもいいけど八つ当たりはいけないよ」などと言って注意します。
明確なルールを作るが子供の感情も考慮する
ルールを作るときには理由も必要です。例えば、9時までには布団に入るというルールを作るのであれば子供の成長には睡眠が大事だから、という理由も一緒に教えます。
そうすることで、原理原則が明確になり子供が納得してルールに従うことができます。
ただ、子供の気持ちも考慮します。例えば「~の理由で9時までに寝てほしいんだけど」と相談をします。その時に「9時まで」か「10時まで」という選択肢を持たせることも有効です。
重要なのは子供の意見を通すだけではなく、子供の意見をとしたときに家族に与える影響は自分が責任を持つという覚悟を持っていることです。
ルールを違反したときには厳しく指摘しますが、少しの違反だったり小さな問題の時には警告だけします。
警告は何度も行わず行って聞かないようであれば失敗を経験させます。
実体験から教訓を学ばせる
例えば、兄弟でテレビゲームをしていて弟が負けてばかりでゲーム機に八つ当たりをしたとします。
その時に、嫌な気持ちになった原因や弟がとった行動でその原因を改善できるのか問いただします。
この時に子供にとっての報酬を意識させると良いでしょう。
怒りをコントロールした方がゲームをたくさんできたり、冷静な方がゲームで勝てる確率も上がる、などです。
この方が子供にメリットがあるため、ただ叱りつけるよりも効果的です。さらに、子供は感情を制御する能力を身につけることができ、自己制御能力や感情的知性を高めることが出来ます。
まとめ
今回はどんなタイプの親が理想的か紹介しました。
厳しさと寛容さがちょうどいい信頼型が理想的なようです。
このちょうどいいというのが曖昧で分かりにくいですが、上記のように論理的に教育していくことと思って間違いないでしょう。論理に反したときは厳しくしつけなければなりません。
精神面で言うと心から子供の成長を願い自分の固定概念を捨てるというのが理想の親に近づく方法になります。
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